数十万円で“自分の山”を コロナ禍の癒し求め[2021/10/10 20:21]

 感染対策でアウトドアの人気が高まるなか、個人で山を買う人が今、増えています。アウトドアからテレワークまで、思い思いの「マイ山ライフ」とは。

 山梨県内の山道を進む男性目的は、登山ではありません…。

 田原千さん(52):「山を買いにきました。プライベートでキャンプ場ができればと思って」

 4人の息子がいる田原さん。コロナ禍でも、周りを気にせず家族で楽しめる場所がほしいと、山の購入を検討しているといいます。

 山の売買を手掛けている「山林バンク」によると、コロナ禍以降、個人で山を購入する人が増えているといいます。

 山林バンク・辰巳昌樹代表:「ずっと家の中で密閉状態にいるということで『開放されたい、自由になりたい』キャンプ(目的)の問い合わせが圧倒的に多い」

 コロナ禍の“マイ山ライフ”とは。

 森下裕隆さん(39)「見えている所、全部、僕らの土地」

 キャンプ好きの森下さんが購入したのは茨城県にある山のおよそ600坪の土地。気になるのは、そのお値段。

 茨城県の山を購入・森下裕隆さん:「50万円。固定資産税がかかるけど、(年間)数百〜数千円」

 現在、山林バンクの扱う関東の山には、数十万円で買える傾斜が緩やかなファミリー向けの土地も少なくないのだとか。娘の湊月ちゃん(6歳)と毎週のように訪れ、アウトドアを楽しんでいるという森下さん。

 茨城県の山を購入・森下裕隆さん:「(子供が)家の中から一歩も出られないとか、一番遊びたい時期なのに楽しくないのはかわいそう」

 湊月ちゃん:「保育園では『お部屋は狭いから(走っては)ダメ』って言われているけど、お山だったら(走れて)いいなー」

 さらに、森下さん、こんな使い道も。

 茨城県の山を購入・森下裕隆さん:「テレワークを山でやったりする」

 こちらの山では携帯電話やインターネットも使用でき、なんと、この場所からオンライン会議に参加することもあるといいます。

 快適なマイ山ライフを満喫する森下さんですが、最初は苦労したそうで…。

 茨城県の山を購入・森下裕隆さん:「うっそうとした状態。(友人と)皆でクワを持って根っこを切って掘り起こして、1年くらいかけてようやく(整備した)」

 管理が続けられるかは、購入前に念入りに検討すべきだと言います。

 山林バンク・辰巳昌樹代表:「去年は歩けたのに今年行ったら歩けないということも十分ある。行くたびに芝を刈るという作業はやっておいた方がいい」

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