“オフィス廃止”企業が「週1出勤」に変えたワケ[2021/10/10 23:30]

緊急事態宣言の解除から10日、東京の新規感染者は60人と、今年最も少ない人数でした。各地で“GoToキャンペーン”が再開するなど、経済は徐々に動き出しています。

▽今年“最小”東京の感染者60人
(佐々木一真アナウンサー)「きょうの東京は秋晴れとなりました。駒沢公園ではおよそ3万人が参加するスポーツイベントが行われています。公園には子供たちの元気いっぱいの声が響いています。」
ラグビーにバドミントン、チアリーディングなどなど…
毎年、駒沢公園で開かれる、子どもたちが無料でスポーツ体験できるフェスティバル。日常の光景が戻ってきました。
Q.今これは何をやってた?
子ども「ホッケー、100点ではなかったけど50点はいけた」
「サッカーで3点決めた」
「バトミントン、楽しかった。」
父親「やっぱり家にいると知らないうちにストレスってたまっていると思う。わたしも含めて。それが少しでも発散できたらいいかなと思います。」
10日、東京の新規感染者は、60人。2日連続で今年の最少を更新しました。

▽「GoToイート」再開 プレミアム商品券に行列
緊急事態宣言の全面解除で、止まっていた「GoTo」も動き出しました。
8日、金沢市の郵便局にできた行列。お目当ては、「GoToイート」のプレミアム商品券、1万円で1万2500円利用できるお得な食事券です。
(食事券を購入した人)「前回も使いましたら、すごくお得でしたので…」
10日、石川県の新規感染者は2人。この1週間、感染者数は一桁に抑えられています。

(店員)「白身魚と甘エビのカルパッチョになります。」
こちらのレストランでは、「GoToイート」再開に合わせて、6種類の新メニューを作りました。
(欧風料理タブリエ 安井一博店長)「GoToイートで背中を押していただいて、皆さんが外食に出るようになってもらえればなと思います。きょうの甘えびも地物の良いものが入っていますし、こういうのをじゃんじゃん出していきたいなと思います。」
(県内在住の夫婦)「私たちが大学生の時に2人でクリスマスに来た思い出の場所で…GoToイートも使って食べたいなとだいぶ久しぶりに来ました。」
「GoToイート」が使えるのは、県が感染対策のお墨付きを与えた認証店のみ。この店は、3カ月前に認証を取り、準備してきました。待ちに待った「GoToイート」の再開に店長は期待を寄せています。
「やはりもう一度街の中に人がたくさん戻ってきてもらえればいいかなと。」
夜の繋華街には、徐々に人が戻りつつありますが…
お客さん「きょうは今から(混む)じゃないの?」
店主「いや、きょうは(予約が)二組だけ…」
お客さん「あ、そうなの」
店主「開けてから全然バーッとお客さんが来るってこともないし…」
「GoToイート」への期待はあるものの、不安はぬぐい切れないといいます。
(酒彩和処ながせ 長瀬大輔店主)「感染がまたこれから拡大して、また“まん防”とか緊急事態宣言出るとなるとやっぱりちょっと怖いですね。もうこりごりですね」

▽“オフィス廃止”フルリモート企業に変化
一方、宣言が解除され、“働き方”に変化はあったのでしょうか…
(overflow 鈴木裕斗 社長)「ここは週に1回、曜日貸しで借りているオフィスになっていて、我々も週に1回ここに集まって仕事をしています」
Q.良いですね、風に当たってね
「この時期、非常に気持ちよく仕事ができますね」
都内のレンタルオフィスに集まっているのは、転職・副業サービスを運営する会社のスタッフです。
実は、この会社、去年7月、都内の本社を解約し社員ら100人全員をリモートワークに切り替えたのです。あれから1年3カ月。今も、本社オフィスを構えていません。
「2週間に1回、3週間に1回だとやっぱり仕事の効率も落ちてくると思うので、コミュニケーションの量も足りなくなってくるので、週に1回が今のところいろいろ検証した中ではちょうど良いかな」
会議に参加したサーバー管理担当の五所和哉さん。彼の自宅は…
(サーバー管理担当 五所和哉さん)「宮古島に住んでいます。今年の6月からです。日本で1・2を争う美しさなので、その近くで過ごせたらいいなというのが一番の大きな理由です」
家で仕事ができるならと、4カ月前、憧れの宮古島へ、夫婦で移住することにしたのです。
「不自由はほとんどなくゆったり過ごせているので、例えばリモートだからこういう仕事ができないとかっていうのは今のところ感じていないので」
五所さんの姿は宮古島にありました。
(五所さん)「宮古島、めちゃめちゃ暑いです。この辺りが伊良部大橋の一番高いところですね」
南の島でのリモートワークを満喫する五所さん。永住も考えているそうです。
「好きな自然が近くにあることによって、気持ちに余裕がうまれたりとかして、生産性があがると。っていうのがリモートワークにすごい適した環境だなと思います。」
長引くコロナ禍で働き方を変えたこの会社では、今後もオフィスを構えるつもりはないといいます。
「組織とはどうあるべきか、あとはオフィスとかどうあるべきかっていうものを本当にゼロから考えられるチャンスにはなったのかなと。この1年半をかけてみんなが自分の人生を第一に考えられるようなチームとか組織にはなってきたんじゃないかと思います。」


10月10日『サンデーステーション』より

こちらも読まれています