【ガンプラ】が作る“未来の種”[2021/11/11 17:00]

(桝田沙也香アナウンサー)
「いまから『ガンプラ』を作ります!」

今回取材したのは、全国19都道府県で開催されている「ガンダムリサイクル作戦」というイベントです。
「ガンダムシリーズ」のプラモデル、通称「ガンプラ」の製作を無料で体験できます。
ガンプラ初体験の桝田アナウンサーは…

(桝田沙也香アナウンサー)
「難しいんですけどこれ、ただ没頭できる時間ですよね、無心に作業できる時間が楽しいですよね」

ガンプラを完成させた後は…

(桝田沙也香アナウンサー)
「パーツが付いていたこの『ランナー』と呼ばれる枠組みをこの回収ボックスに入れます。するとランナーがリサイクルされて再び『ガンプラ』になるんです」

前回も紹介したように、バンダイナムコグループはグループのアミューズメント施設などに、今年4月からランナー回収ボックスを設置しました。
回収したランナーはリサイクルされて「エコプラ」と呼ばれるガンプラに。
半年間で「エコプラ」5万個分以上のランナーが回収されました。

(BANDAI SPIRITS 松橋幸男さん)
「ファンの方が足を運んでいただくところからがリサイクルのプロジェクトというところでスタートしてますので、その足を運んでいただく行為に対する何かしら、感謝の気持ちじゃないですけれど、しっかりリサイクルという形で世に対して広めていく形で使われていますよと(伝えること)が大きなところ」

今回のイベントはリサイクルの取り組みをより多くの人に知ってもらう狙いもあるのです。

(イベント参加者)
「すごく大切なことなのかな、無駄がなくていいと思います」
「子どもに説明しやすいので、いいなと思って来ました」

またガンプラはこんなところにも…

東京・江戸川区。
小学校の理科準備室を覗いてみると…ガンプラです!
小学校高学年を対象にガンプラを題材として行う授業「ガンプラアカデミア」が10月から始まりました。

(担任の先生)
「工場の様子だったりとかを最初にみんなで見て、色々と考えて、最後にプラモデルを作れたらいいなと思っているので頑張ってください」

授業の前半は映像でガンプラの生産過程やプラスチックのリサイクルなどについてクイズを交えながら学びます。

(担任の先生)
「人に渡るものだから、車もガンダムのプラモデルだって変わらずに、ちゃんと人の目で最後確認して安心して安全なものを届けるられるようにって工夫をしてるんだねとこれでわかるでしょ?」

授業の後半では、いよいよガンプラを作ります!
ちなみにこのキットは「ガンプラアカデミア」用のものです。

道具や接着剤を使わないキットですが、プラモデルを作ったことがない児童も多く反応も様々です。

(5年生の児童)
「難しいです」
Qどの辺が?
「パーツがこれだけいっぱいあると何していいかわからなくなる」

こんな児童もいました。

(5年生の児童)
「お父さんがガンプラを作っていたときに一緒に作った」

早く作り終えた子は自然と他の人を手伝い、作り方が分からなかった子も次々と完成させていきます。

(5年生の児童)
「僕あまりやったことなかったんで色んな人に手伝ってもらって終わりました」

(江戸川区立第二松江小学校 扇元結加 副校長)
「プラモデルという教材が持っている魅力が素晴らしいなと思いました。普段の授業ですと退屈してしまったりですとか、よくわからなくて途中から遊んでしまったりするような子もきょうはみんな目を輝かせて夢中になって取り組んでいました」

「ガンプラアカデミア」はコロナ禍で工場見学の受け入れができなくなったことがきっかけで生まれました。

(BANDAI SPIRITS 松橋幸男さん)
「もちろんプラモデルを組んでいただくことは我々にとって非常にメリットになりますが、それ以上にこれを通じてものづくりに従事する方が増えるとか、ガンダムを通じて何か新しいことをやっていこうという方、全然違う業界に生まれてもいいと思っていますので、そういった未来の種がここを起点にできていくんだろうなと思っていますので、そういったことの方が我々とすると非常に大きな目的になっている」

「ガンプラアカデミア」は、毎年80万人の子どもたちに授業を受けてもらうことが目標だといいます。


前回の動画にはホビーショップや量販店などにも回収ボックスを置いてほしいというコメントが寄せられていました。
せっかくなので松橋さんに聞いてみました。

(BANDAI SPIRITS 松橋幸男さん)
「それはやはりご意見としても、SNS見ていても、もうちょっと身近に色々あったらいいのに、というのはかなり見ています。この半年で企画に賛同していただいて、回収ボックスを置きたいというお話はけっこういただけるようにはなっていまして、あとは法との兼ね合いというか、回収したものが不当に廃棄されないかというところを基軸に作られた法律がありまして、我々がしっかり管理できる場所じゃないといろんなところで回収できますよというのが難しい状況なので、今度リサイクル法も変わってきますのでそれとの兼ね合いで広がっていけばと思っています」

こちらも読まれています