デジタルで売る!セブンティーン、VERY、小説も[2021/11/12 17:00]

★「teenに寄り添う」 集英社/Seventeenxデジタル


ファッションやメイクを中心に情報を取り上げている女子中高生向けの人気ファッション誌「セブンティーン」。

26歳女性
「高校生の女の子の代表みたいな、流行を知りたかったのと雑誌読んでいたら自分もその世界の中に
入れている気がしていたので」
 
榮倉奈々さん、桐谷美玲さんなど、現在第一線で活躍中の女優や有名モデルを多く輩出。
ティーン憧れの存在として、最先端の流行を発信し続けて来ました。
そんな女子中高生から圧倒的な支持を受けてきた、「セブンティーン」が、10月号をもって月刊の定期発行を終了し、新たな体制で動き出します。

Seventeen公式YouTube 大友花恋さん
「先日セブンティーンは“デジタル化”をするという 発表をしたのですが、どんどんセブンティーン進化していきます」
今後、雑誌の発行は年に3、4冊とし、WebやSNSなどのデジタル発信を始めています。
その背景には…

高校生
「携帯で全部見れちゃうから、インスタとか。ネットの方がいち早く情報キャッチできる」

今や、ツイッターやインスタグラムなどが情報収集の中心にあるティーン世代。

Seventeen 小林 亘 編集長
「(今の10代は)情報の中に埋もれている。膨大な情報を自分たちで処理しながら生きていかなきゃいけない世代。読者の応援団的な立場に僕たちがいられるようなコンテンツを今作っているところです」


★本の世界観を映像に 講談社/檸檬先生xデジタル


今年5月。
当時18歳の珠川こおりさんが書いた小説、「檸檬先生」が小説現代長編新人賞を史上最年少で受賞しました。

“檸檬先生”編集担当 山下 直人さん
「檸檬先生は割と思い切ってやった」

同世代の若者に届けるべく、編集担当の山下さんは新たな宣伝方法に挑戦しました。

それは、
本の世界観を音楽と映像で演出したプロモーションビデオの制作です。
初めての試みとして、本の発売と同時に、YouTubeで公開しました。

“檸檬先生”編集担当 山下 直人さん
「どう届けていくかと思ったときに動画というアイデアと思っていて」

文字や音に色を感じたりするという「共感覚」。
その同じ知覚現象を持つ少年と少女が心を通わせていく物語です。

「作品をそのまま追うよりは、印象的なセリフ。檸檬先生のセリフは黒だったり、少年のセリフは白だったり。なるべく印象的な言葉をちりばめて、気にさせる、みたいな」

ネットの相乗効果も相まってさらなる重版が決定しています。

「今だからデジタルというのが増えている。それが購買につながったというのがうれしかったですね」

また、本の帯にはQRコードを付け、本を読み終わった人にも、動画を通して新たな楽しみ方を味わってもらえるようにしています。

「自分が思っている以上に多くの方に届けられたという気持ちがある」


★配信から紙の魅力を   光文社/VERY編集部xデジタル


「始まりました〜!こんばんは〜!毎月恒例のVERY最新号公開インスタライブを始めます!」

小さな部署の一角で始まったのは、毎月刊行される雑誌紹介のインスタライブ。
進行役を務めるのはVERYライターの木村幼奈さんと高橋夏果さん。

投稿される質問にリアルタイムで答えていきます。
(視聴者)「身長何センチですか〜?」
高橋さん「わたしは160cmです」
(視聴者)「ローファー履きやすいですか?」
高橋さん「履きやすいです」
(視聴者)「このインスタライブを見ることでみなさんの企画に対する思いが伝わってきて何回も見返しちゃいます」
高橋さん、木村さん「ありがとうございます〜〜〜(泣)」

視聴者からのコメントを受け取ることができるのも配信ならでは。

“VERY web” 鈴木恵子編集室長
「一緒にお家で同じページを開いてみていただくというような楽しみ方をしてくださっている方も増えていて」

1歳のお子さんをもつ視聴者の吉田さん
「どうしても家事をしている途中に雑誌は読めないので、そういう時に聞きながら家事ができるというところもいい」

働く女性や子育てをする母親が参加しやすいよう、配信の時間は毎月発売日の週、金曜夜9時と決めています。

“VERY web” 鈴木恵子編集室長
「子育てして頑張っているママたちに平日1週間頑張った金曜の夜にみんなで集まっておしゃべりするみたいなイメージで見てもらえたらなと」
また、進行役のライター2人にも読者の共感を誘う理由がありました。

VERYライター 木村幼奈さん
「うちの長女が週末の土曜のモーニングにハマっていて、毎週土曜は家族でいろんなお店調べたりして行ってるんですけど」

同じ子供を持つママとして、読者と同じ目線で話すスタイルが共感を呼んでいます。

10カ月になる女の子が産まれた難波さん
「ママって理屈なしに大変なこともいっぱいある仕事頑張っているというのもすごく伝わってきてそこが一番ポイント高いです」

VERYライター 高橋夏果さん
「紙ってやっぱり楽しいよね。じっくり自分の時間で読めますし、情報量も厚いですし。その良さをネットを通して伝えられるのがすごくいいなと思います。」

配信を始めてから購入部数や定期購読の申し込みも増加しました。

“VERY web” 鈴木恵子編集室長
「ウェブを通して紙の魅力も知ってもらう、複合的なメディアとしてこれからも成長していきたいと思っています」

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