大雪は予報の前に備えを! 予報士のつぶやき[2021/12/07 13:36]

12月7日は二十四節気の大雪(たいせつ)。
山では大雪、平野部でも本格的に雪が降り始める頃とされています。
実際、雪のピークはもう少し先になりますが、雪に慣れていない地域でも大雪には早めの備えを!という話をします。

■2018年東京での大雪を取材
2018年1月は東京都心で23センチの積雪を観測する大雪となりました。
当時、リポーターをしていた私は雪が積もる前日、都内の大型ホームセンターを取材しました。
まだ雪が降っていない予想の段階で融雪剤や除雪スコップは完売。
店員さんによると雪が降る2日前から雪関連のものが続々と売れて、1日前には開店前から行列ができていたそうです。
一見まだまだ在庫があるように見えた長靴も26センチから27センチのサイズは品薄。
除雪グッズを求め来店した人はマンションの自治会や管理する人、建設会社の人など様々です。
また、私の取材中にはカー用品売り場でタイヤチェーンが完売し、どうしても仕事で車が必要な人は困り果てていました。
雪対策グッズを買えなかった人からは
「東京でも数年に一度は大雪になるので早く準備をしておけばよかった」
という声がたくさん上がりました。
東京都心の過去10年の雪の記録を見ると、積雪20センチ以上が2回、5センチ以上は5回あります。
まさに、数年に一度はしっかり雪が積もっていますので、除雪作業が必要な人や車が欠かせない人は雪予報が出る前に備えておきましょう。

■雪の多い地域は注意事項の確認を
北陸や北日本などは除雪グッズに困る人は少ないと思います。
私の長野の実家にもスコップや融雪剤は物置に入っています。
ただ、改めて屋根の雪下ろしの注意事項を確認しておきましょう。
・作業は2人以上で
・建物の周りに雪を残して雪下ろし
 転落死亡事故の51%で地面に身体を強打しています
・低い屋根でも油断禁物
 転落死亡事故の60%は1階の屋根からの転落が原因
・面倒でも命綱とヘルメット
・作業のときには携帯電話をもつ
(内閣府HPより)

■雪には楽しさもある!
注意が必要な一方、雪が降るとワクワクする気持ちもありますよね。
私も小さい頃は雪が降ると「雪合戦やソリができる!」と、とてもうれしくなりました。
高校生になっても雪にはテンションが上がり、雪が降ったら両手を広げてMISIAのEverythingを歌っていました。
困る人がいる以上、天気予報では雪への注意を呼び掛けるわけですが、ウィンタースポーツもありますし、気を付けながら冬を楽しんでいきたいですね!

テレビ朝日気象デスク 佐藤 圭一

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