予報士のつぶやき「花粉本格飛散スタート」[2022/03/03 12:55]

テレビ朝日ウェザーセンターの春の風物詩は花粉観測である。
2月に入ると数え始めるが今年は寒い日が多かった影響もあり
連日観測されるようになったのは2月下旬になってから。
本格飛散は例年より少し遅い。

その花粉だが、理科の実験でおなじみのプレパラートを使い、1平方センチメートル(1cm×1cm)の花粉の数を顕微鏡で数えているのだ。

昨シーズンは比較的、花粉の量は少なかったのだが
それでも多い日にはたった1平方センチメートルにスギ花粉が300個ほどあった。
この数を元に、干してあるバスタオルにもし付着したとしたら…

一般的なバスタオルの大きさは60cm×120cmのようで、
面積にすると7200平方センチメートルとなる。
つまりプレパラートの観測面積の7200倍
花粉300個×7200=2160000個

単純計算では200万個以上となってしまった…
もちろん実際はここまでは付着しない。
花粉観測では捕捉しやすいようにワセリンを塗っているし、
24時間外に放置しているなど、干したバスタオルとは条件が違う。
タオルは乾いたり、風が吹くことで落ちていく花粉も多いだろう。

ただ200万個とはいかなくても花粉の飛散量が多い時には
タオルやシャツに数千個、数万個は付着している可能性はある。
洗濯物を取り込む際にしっかりはたこうと思ってくれれば幸いである。

テレビ朝日気象デスク 太谷智一

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