ドローン×AIで命を救う「3つめの目」を装着した救助隊に密着 そこに映るのは【SDGs】[2022/04/11 12:33]

 テレビ朝日は「未来をここからプロジェクト」の一環で持続可能な社会を目指すSDGs企画をお伝えしています。

 11日のテーマは「産業と技術革新の基盤をつくろう」です。

 ドローンとAI(人工知能)の進化で、救えなかった命が救えるようになるかもしれません。

 隊員:「ドローン準備完了!飛行開始します」

 様々な災害に備え、茨城西南広域消防本部の救助訓練が始まりました。

 助けを必要とする人は林の中に取り残されています。しかし、少し離れると、人がいることすら分かりません。

 ドローンが上空から広い範囲を一気に撮影していきます。そして、その映像が指揮本部に次々と送られてきています。

 タブレットに映し出されたのは一面の雑木林。

 すると突然、画面に赤い印が。AIが映像を瞬時に解析し、助けを求めている人がいると判断したのです。

 さらに、その位置や指揮本部からの距離まで表示されています。

 指揮本部:「ポイント1、検索開始!」

 隊員たちが装着しているのは「3rd-EYE」=「3つめの目」と名付けられた最新装置。

 助けを求めている人までの距離、他の隊員の位置などが見え、自分が向かうべき場所を確認しながら捜索にあたれるのです。

 隊員:「A班にあっては残り23メートル」

 指揮本部:「了解。A班、十分注意して進め」

 隊員:「残り14メートル。要救助者1名を発見。座位の状態と思われる」

 茨城西南広域消防本部・石川龍太朗隊員:「自分がいる現在地と他の隊がいる現在地、指揮本部までの距離などが分かって、迷うことなく円滑に迅速に要救助者を検索できる」

 開発したのは、ドローン会社の岩倉社長。

 「ドローン」という言葉も一般的ではなかった11年前、東日本大震災での思いが今につながっていると言います。

 ロックガレッジ・岩倉大輔代表取締役:「悲惨な被災地を見て、自分のやっているドローンの研究を防災方面で生かしたい(と思った)。一人でも多くの人を救えるように、このシステムを広げていきたい」

 赤外線カメラを搭載したドローンを使うと、夜間でも捜索が可能だということです。

 今回、取材したのは訓練の現場でしたが、実際には今月中に千葉市消防局に導入される予定です。

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