予報士のつぶやき まさか!今年も早い梅雨入りに?[2022/05/09 13:00]

週間予報を見て驚かれた方も多いのではないだろうか。晴天に恵まれたGWから一転、西日本・東日本の太平洋側の予報は雨、雨、雨…まるで梅雨のようだ。今年は5月4日に沖縄の梅雨入りが発表されたが、このまま本州でも雨の季節に突入するのだろうか。

思い出されるのは去年の同時期。覚えている方も多いかもしれないが、西日本と東日本で長雨となり、九州南部と九州北部では5月11日、中国と四国では5月12日と、平年より1カ月も早い梅雨入りとなった。

梅雨前線の北上には、日本の南の太平洋高気圧の強さが大きく関係している。夏の暑さをもたらす高気圧だが、これが夏に向けて強まると、押し上げられる形で梅雨前線が北上するのだ。去年は5月中旬頃からこの太平洋高気圧が強まった。梅雨前線が本州に近いところで停滞する状況が続いたことから、西日本では記録的に早い梅雨入りとなったのだ。では、今年はどうか。

今週は太平洋高気圧が一時的に強まるものの、来週以降は西から弱まる見通しだ。この先1週間程度は、雨の降りやすい状況が続くものの、来週は西日本から晴れる日が増えてくる。今回の長雨は、本格的な雨シーズン入りではなく、「梅雨のはしり」となりそうだ。

ただし、梅雨のはしりとはいえ油断は禁物である。特に、今週後半12(木)〜14(土)は、大陸方面と日本の南海上、2方向から梅雨後半のような非常に湿った空気が流れ込み、西日本と東日本で梅雨本番を思わせるような大雨となる恐れがある。

雨がそれほど強まらない今週前半のうちに大雨への備えをお願いしたい。

▼非常用品(懐中電灯、携帯用ラジオ、非常用食品・飲料水 など)を準備
→非常時に持ち出せるようにしておく
▼ハザードマップで自宅周辺の災害発生リスクを確認
▼安全な避難経路、避難場所、家族との連絡手段を確認

テレビ朝日気象デスク 藤枝知行

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