古い生コンに新しい生コン混ぜて出荷 建築基準法に違反の可能性[2022/06/06 20:50]

 川崎市の生コンクリート製造業者が、余った古い生コンに新しい生コンを混ぜて出荷していたことが分かりました。建築基準法に違反する可能性があり、自治体が調査をしています。

 川崎市の生コンクリート製造会社「小島建材店」は、今年1月7日から2月3日まで余った生コンに新たに製造した生コンを混ぜて出荷していました。

 この行為はJIS(日本産業規格)の基準を満たさず、建築基準法で定められている基礎や柱など主要部分に使うコンクリートは一般的にJISの規格に適合したものを使うという部分に、違反している可能性があるということです。

 これを受け、経産省は、2月に小島建材店のJIS認証を取り消しました。

 また国交省は、小島建材店から混ぜた生コンをどこで使用したかなどを聞き取り、各自治体に伝えたということです。

 調査の対象になる建物があるのは川崎市、横浜市、世田谷区、府中市、町田市、狛江市、稲城市で、合わせておよそ70件になります。

 多くが1戸建て木造住宅の基礎部分に使われていて、すでに完成して入居済みの住宅もあるということです。

 川崎市によりますと、小島建材店は「1月初旬に現場でキャンセルがあったので、別の現場でキャンセル分も含めて新たなコンクリートと混ぜ込んで出荷してしまった」と話したということです。

 各自治体では、対象となる建物のコンクリートの強度調査などを行い、今後の対応を協議していくということです。

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