予報士のつぶやき 北海道に梅雨はないの?[2022/06/15 19:20]

きょう15日、東北地方の梅雨入りが発表されました。これで沖縄から東北まですべての地方で梅雨入りしたことになります。

ところで、北海道は他の地方と比べて梅雨前線の影響を受けにくく、梅雨入り発表の対象になっていません。はたして梅雨がある最北端の青森とどれくらい気候に差があるのでしょうか。県庁所在地である青森市と、そこから直線距離で約250キロ北にある札幌市のデータを比較してみました。

まず、6月と7月に雨が降った日数について、過去100年分を比較すると、意外な結果に。なんと、札幌の方が多かったのです。札幌>青森は53年、青森>札幌は37年、同じ日数だったのは10年でした。

続いて、6月と7月の総雨量を同じく過去100年分比較してみると、青森の方が多かったのは71年、札幌の方が多かったのは29年という結果でした。総雨量はやはり梅雨のある青森の方が多くなる傾向があるようです。ただし、年によっては梅雨前線の北上によって、北海道でも梅雨のような天気、いわゆる「えぞ梅雨」となり、大雨になることがあります。

以上のことから、北海道にも梅雨はあると考えたほうが良いのかもしれません。東北の梅雨入りとぴったりリンクはしませんが、この先は北海道でも雨が多くなっていきます。

全国的にもこれから約1カ月から1カ月半が一年で最も雨に警戒が必要な期間です。改めて大雨への備えをお願いしたいと思います。

テレビ朝日気象デスク 藤枝知行

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