電力不足解消のヒントは“街に眠る資源”に?再生エネルギー最前線「バイオマス発電」[2022/07/03 22:30]

猛烈な暑さは、一旦落ち着きそうですが、政府による「節電要請」は9月末まで続きます。
日本の抱えるエネルギー問題を少しでも解消するため、身近なところから電気を作り出す取り組みが行われています。

▽電力不足の切り札!?街に眠るエネルギー
ゴミからエネルギーを作り出す その先進地が愛知県豊橋市です。
生ゴミが生み出す経済的な効果は…なんと6億円!一体どんな仕組みなのでしょうか?
収集車が向かった先は「バイオマス利活用センター」ここに画期的なシステムが…
(山口豊アナウンサー)「巨大なタンクが見えるんですけどすごい大きさですね」
(豊橋市上下水道局 正岡卓さん)「これは一応、日本最大規模をうたっております。バイオマスの発酵槽というタンクになります。生ごみなどを集めてバイオガスを作っている。」
タンクの中に入っているのは集めた生ゴミと、下水処理で出た汚泥です。汚泥に住む微生物が生ゴミを分解する過程で可燃性のメタンガスが発生。そのガスを発電に使っているのです。施設の担当者に、特別に中を見せてもらうと…
Q. 表面に無数のあぶくが泡立っていますね。これがバイオガス?
(正岡卓さん)「生ゴミが燃料となってメタンガスを出している状態」
Q. バイオガスを生んでる瞬間ですね。
(正岡卓さん)「(下水汚泥に)生ゴミを加えて、さらに発酵が進む。下水だけよりも約2倍のガスが出ることになる。」
生ゴミも汚泥も以前は多額の費用を掛けて処分していました。それが、この施設を活用する事で年間3億円の経費節減、発電による収入も年間3億円。合わせて6億円の効果を生む“資源”へと代わったのです。
Q. 浮いた経費はどうしてる? 
(正岡卓さん)「下水道もかなり古くなっておりまして、更新費用に充てさせてもらっています。生ゴミをエネルギーにということは良いことばかりだなと思います。」
しかし、この事業…「生ゴミ」を「燃えるゴミ」と分別して出す必要があるため、37万人の市民の協力が欠かせません。
(豊橋市民)「(当初は)めんどくさいなあって。でも、エネルギーになるのならっていう感じで協力したいなっていう感じです。」
「もう習慣づいていますね、もう慣れました。いい取り組みだと思うんですけどね」
(正岡卓さん)「もちろん市民の協力が一番大事。家庭の中、街の中、どこにでもエネルギーは眠っている。日本は決して資源が全くないということではない。こういった取り組みをやっていくのが良いと思う。」

一方、大阪のベッドタウン大東市。この街に眠っていた資源は…
(山口豊アナウンサー)「今、一気に落ちました。すごい量ですね。これは全て剪定作業で出てきた“木のゴミ”です。これもエネルギーになるということなんです。」
大東市で活用されているのは「木のゴミ」定期的に剪定される街路樹や学校の木が、この施設に集められます。
さらにマンションなど建築現場で生まれる廃材や古くなった家具も立派な資源です。集まった木材は細かく砕き、「バイオマス発電」の燃料に。
この発電所を運営するのはTJグループホールディングス。今、注目を集めているのには理由があります。
(TJグループホールディングス 東野隼士社長)「多種多様な木々を使って発電する、いわゆる「都市型」と言われる発電所でございまして。」
実は街路樹は水分を多く含んでいるため、そのままでは発電に向いていません。乾燥している廃材と混ぜる事で発電効率をアップさせているんです。日本全国で約100か所程度バイオマス発電所があるんですが、この都市型と呼ばれるハイブリッド型の発電所というのは、数える程しかおそらくないと思います。」
およそ5万7千世帯の大東市内にあって、ここでは1万世帯分の電力を発電することが可能。売電収入は年間およそ12億円です。さらにバイオマス発電で生み出された電気は大東市がすべての公共施設や学校に導入。これにより大東市も電気代がおよそ10%、年間およそ1000万円の経費削減につながっているといいます。
(TJグループホールディングス 東野隼士社長)「産業廃棄物の木くずにしても公園から出る一般廃棄物の木くずにしても、都市部において、人口に比例して多く発生するもの。都市部であれば何を目的にするのかを考えた時に、十分資源は眠っていると思います。」


7月3日『サンデーステーション』より

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