「献金の報告会」を録音か“教団幹部の音声”を入手 「ノルマ示した証拠」との指摘も[2022/08/14 22:30]

番組では旧統一教会の教団幹部とされる人物が献金について話す音声を入手。その実態に迫りました。

▽「献金の報告会」“教団幹部の音声”入手
今回、番組ではある音声を入手しました。
音声は2013年、全国の教会長を集めた「献金の報告会」の様子を録音したもの。
(旧統一教会幹部のものとみられる音声)「勝利(献金目標を達成)したところがあまりにも多くて表彰準備するときも大変でした。今まで一番、お金を現場に賞金としてみなさんに配りました。」
教団は献金の目標を達成した教会長らに対し、賞金を出していたともとれるような発言も。さらに。
(旧統一教会幹部のものとみられる音声)「今、皆さんの113の教会が年間目標を勝利いたしました。一旦、年間勝利していますので、この牧会者(教会長)、その婦人部長、皆が『今後、11月12月のK(献金)の目標に対してどうするんだ』と、大変心配していらっしゃいますが、(目標額)100%を超えたところの分は2014年にそのままカウントして評価してやりますので、皆さん11月12月も、本当にしっかり頑張ってほしいなと思います。」

献金の目標を早めに達成しても成果は次の年に繰り越せると言って、教団幹部は教会長らに奮起を促します。

(旧統一教会幹部のものとみられる音声)「最近お母さま(韓鶴子氏)が新しい「天聖経」「平和経」、出版された本に対して韓国の食口(信者)たちにも12月までに全て完読しなさいという指示が出されまして、日本はもちろんTD(特別献金)の摂理がありますけれども日本も全食口に対して“贈呈”しないといけないのではないかと。」
“贈呈”とはそのままの意味ではないと、ジャーナリストの鈴木エイトさんは指摘します。
(ジャーナリスト 鈴木エイト氏)「“贈呈”というとあたかも何かをもらえるみたいな感じですけれども「天生経」を贈呈するために献金をしなさいという指示ですよね。」

(旧統一教会幹部のものとみられる音声)「それで今、40K(40万円)勝利した方が3万6260家庭が現在あります。3万6260家庭に総会長の大きな計らいのもとにですね、さっそく一旦、とりあえず140K勝利(140万円の献金達成)しなくても一旦とりあえず現場に(本を)全部“贈呈”するようになりました。これからですねTD(特別献金)の摂理のために頑張ってくださいませ。」

(鈴木エイト氏)「140万円献金してなくてもとりあえず、40K勝利した人=40万円献金した人に「天聖経」を授けるといっています。だから(後から)140万円を納めてくださいねって発破をかけてる。明らかな献金ノルマを示した証拠の音声だと思いますね」

これまで「ノルマ」を否定し続けてきた教団。番組が入手した音声をもとに、「目標を設定し献金を集めていたのか」と尋ねると、文書でこう回答しました。
「(勝利とは)信徒様からの感謝の証としての献金が適切に捧げられたかに関する年間目標が法人「全体」として成し遂げられたという意味です。もちろん強制ではありません。完全にノルマではないと説明できますが、なにか?」

▽“教団幹部の音声”入手 献金の実態は
(元二世信者)「(教会に)献金した人の名前がずらりと並んでいて、選挙に当選したときに花とかつけるじゃないですか。そういう感じで」
こう証言するのは、両親が合同結婚式で知り合ったという元二世信者です。
(元二世信者)「壷も家にあります。少なくとも4つはありました。(家に)置いてある教会のグッズを見る限り、3000万円以上は献金しているんじゃないかな」
自宅には一冊数百万するといわれる、本が5冊も。さらに、国民証なるものまで…
(元二世信者)「経済状況は良くなかったですね。小学生の時とか、すごいひどくて、私の母親も自己破産していたみたいで。親の銀行口座を銀行についていったときに見たら、110円とかしかなかったりとか」
少しずつ教団に対し疑問をもち、脱会したそうです。
(元二世信者)「もう本当にむかつくし、報道とか見ていても、もうなんだろう…怒りしかないです。30年くらい前からもう反社会的な団体だって言われていたじゃないですか。霊感商法とか、合同結婚式とか、なんであの時にもうちょっと規制しなかったのか。一度全体的に政治の世界を精査して清算してほしいなって思います」


8月14日『サンデーステーション』より

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