“コロナ給付金を献金”家族に迫る母と脱会させたい息子 旧統一教会めぐる相談急増[2022/08/28 22:00]

安倍元総理の銃撃事件以降、旧統一教会をめぐる相談が急増しています。27日に行われた相談会には、家族が10万円のコロナの給付金まで献金したという元信者も訪れていました。

▽“コロナ給付金の献金”祖母に迫る母
(小川麻子ディレクター)「都内のこちらの会場では旧統一教会の相談会が開かれており、21組ほどの相談者の方が集まっています」
両親が合同結婚式で結婚し、自身も7年前まで信者だったという20代の男性。
(母親が信者 20代男性)「小学校、中学校の頃にためていた貯金というのを全部親に使われちゃったんですね。服はなかなか満足に買ってもらえなかったというのはありますし、大学時代は、学費は一切支払ってもらえなかったので全部奨学金で賄った」
父親は教団と距離を置いていますが、今でも熱心に献金を続ける母親をどうすれば脱会させられるか相談に来ました。相談を受けるスタッフも、元信者やその家族などです。
(相談員)「そしたらやっぱりお父さんを味方にして、お母さんの説得ってなかなか難しそうだなという印象ありますけどね」
(母親が信者 20代男性)「そうなんですよね」
経典や壺などを購入し、これまでに少なくとも1000万円以上献金しているという男性の母親。コロナが猛威を振り始めたおととし5月、10万円のコロナ給付金まで献金したといいます。さらに…
(母親が信者 20代男性)
「一緒に住んでいる祖母に対して、祖母に支給された10万円のうちいくらかを献金しようという話を強く迫ったそうなんですね」
男性が母親を問い詰めると…
(母親が信者 20代男性)「母親は教会の中にいて、教会で働いている身ですので、はぐらかされてと言いますか、あまり明言してくれなかったんですね」

相談会を開いた「全国統一教会被害者家族の会」によれば、銃撃事件前の6月の相談は8件でしたが7月は94件と約12倍に急増しています。
(全国統一教会被害者家族の会 副会長)
「統一教会の本当の目的はお金集め、一言で言えばお金集め、詐欺集団です。」
一方、教団は「社会的・法的に問題と指摘される行為をしないようコンプライアンスの徹底に努めている」としています。

▽「洗脳されてしまって」教団めぐる相談急増
これまで2度自殺未遂をしたという元信者の女性です。今でも悪夢にうなされると相談に来ました。
(関西在住の元信者 50代)
「自分が生きていて良いのかとか、生きてて良かったと今のところ思えないので、洗脳されてしまって。ナイフを首に当てたこともあって」
(相談員)「大切なのは決して死なないでください。生きてていいんです。生きててください」

女性は合同結婚式で見ず知らずの韓国人男性と結婚しましたが、軍隊出身でテコンドー黒帯の夫から毎日のように激しい暴力を受けたといいます。
(関西在住の元信者 50代)
「ボコボコにされて、私も歯向かったら、投げ飛ばされて一緒に暮らせないと思いました。怖くて。私の人生本来こんな生き方じゃなかったはずって思うので、そういう意味では許せないです。統一教会は絶対に間違っている」

次々と明らかになる教団と政治家とのつながり。女性も30年ほど前に選挙を手伝ったと話します。
(関西在住の元信者 50代)
「名簿みたいなものをもらって電話をずっとかけまくりです。『〇〇さんお願いします』次かけて次かけてそれをずっと一日やりました。そういうことをやっていて何十年も経っていたら(教団のことを)耳にしていない政治家はいないと思う」

自民党はすべての所属国会議員を対象に旧統一教会との関係をアンケート形式で調査。結果はまとまり次第公表する方針です。

(関西在住の元信者 50代)
「(政治家は)『今後、近寄らないようにします』とおっしゃっていますけれども、そんな自分が言ったって向こう(教団)は何回も来るんですよ。反社会 カルト宗教ということを(政治家は)わかってくださらないと(被害は)続くと思う。」


8月28日『サンデーステーション』より

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