今年6月末からの異常な暑さ 地球温暖化の影響で240倍起こりやすく[2022/09/06 14:59]

 今年6月末からの記録的な暑さは地球温暖化の影響がない場合と比べると、今の日本付近では約240倍起こりやすくなっていたことが分かりました。

 東京大学や気象庁の気象研究所などの研究チームは6日、今年6月末からの記録的な暑さに地球温暖化が与えた影響を解析した結果を発表しました。

 それによりますと、今回の記録的な暑さが発生する確率は現在の日本周辺の気候条件のもとでは約5年に1回程度、起こり得る現象でしたが、温暖化の影響を排除して発生する確率を計算すると、1200年に1回しか起こり得ない非常にまれな現象だということが分かりました。

 今年は6月25日に群馬県伊勢崎市で観測史上初めて6月に40度を超えたほか、7月には東京都心で観測史上最も長い9日連続の猛暑日となるなど、全国で記録的な暑さになりました。

 今回の解析から、こうした6月末からの記録的な暑さは地球温暖化の影響で約240倍起こりやすくなっていたということになります。

 解析に携わった東京大学・大気海洋研究所の渡部雅浩教授は「温暖化がこれだけ進んでいなければ今回の6月末の猛暑が起こる確率はほとんどなかった」「8月に起こった東北の大雨などへの温暖化の影響も調べていきたい」と話しています。

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