金属を回収して再利用『都市鉱山』を2030年までに倍増の計画 環境省[2022/09/06 17:35]

 環境省はスマートフォンやパソコンなどから金属を回収して再利用する「都市鉱山」の回収量を2030年度までに倍増させるなどとする計画を発表しました。

 環境省は6日、プラスチックや金属などの資源を廃棄せずに再利用する社会の実現に向けた「循環経済工程表」を取りまとめて発表しました。

 工程表では、スマートフォンやパソコンなどから金属を取り出す、いわゆる「都市鉱山」と呼ばれる使用済みの電子機器からの金属回収量を2020年度の約21万トンから2030年度までに42万トンに倍増させるとしています。

 また、企業や自治体からのプラスチック回収量も2030年度までに倍増させるほか、環境負荷の低いサステナブルファッションの実現に向けた体制整備などを掲げています。

 こうした取り組みで循環経済の市場規模を現在の50兆円から80兆円に成長させることを目指すということです。

 政府は温室効果ガスを2030年度までに46%削減するとしていますが、環境省はこれらの循環経済の取り組みが最大限、進めば日本の温室効果ガスの全排出量のうち36%を削減できる可能性があると試算しています。

 西村環境大臣は閣議後の記者会見で「循環経済工程表はカーボンニュートラルに向けた取り組みのなかで非常に大きな役割を果たすだろう。我が国が来年、議長国となるG7に向けて日本がリードできる重要なテーマの一つとして検討していきたい」と期待感を示しました。

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