予報士のつぶやき 満月の中秋の名月 見られるのは?[2022/09/09 14:10]

あす9月10日は、満月の中秋の名月。「満月の」とわざわざ書いたのは、中秋の名月が満月になるとは限らないからです。2001年から2030年にかけて、30年分の中秋の名月について調べると、満月と重なったのは11回でした。多くの年は1日〜2日ずれています。

なぜこのような“ずれ”が生じるのでしょうか。

中秋の名月は旧暦8月15日の月を指します。旧暦の日付は新月からの日数なので、新月を起点として15日目の月ということになります。

一方、満月は、太陽と地球、月の位置関係で決まります。月の公転軌道は楕円形なので、新月から満月までにかかる日数は一定ではなく、14日から16日と変化します。

これが中秋の名月が必ずしも満月にならない理由です。ちなみに、来年も満月の中秋の名月ですが、その次は2030年です。

今年の中秋の名月は満月というだけでなく、土曜日という特別さもあります。前回、土曜日の満月の中秋の名月は2002年9月21日でしたから、20年ぶりのことになります。翌日は日曜日でお休みの方も多いでしょうから、夜空に浮かぶ名月を楽しむのもよさそうです。

肝心の天気はというと、北海道から九州、沖縄まで広く観測できそうです。サムネイルの青塗りエリアは大気の状態が不安定で、にわか雨や雷雨の可能性がある所ですが、降り続く雨ではありません。タイミングを見計らえばもしかしたらお月見チャンスがあるかもしれませんよ。

テレビ朝日気象デスク 藤枝 知行

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