予報士のつぶやき「この秋に足りないもの」[2022/09/28 13:31]

ここ最近、朝晩は涼しく、昼間も日陰に入ると気持ちのいい風が吹いてきたりと
秋らしさを感じるようになってきた。

そんな中、気象予報士が秋を感じるには、まだ足りないものがある。
それは「北海道の雪」
もちろん、平野で降る雪ではなく、山頂付近で降る雪。

9月に入ると北海道大雪山系から紅葉の映像が届き、そのあと山頂付近の雪の映像が
届く。旭川の地方気象台が観測している旭岳の初冠雪の平年日は9月25日なので
9月中旬に入ると、いつ雪が降りそうなのか気にし始める。
(初冠雪:夏が過ぎ気象台から山頂付近の雪化粧が初めて確認できた日)

ただこの秋、雪が降りそうな気配はまったくなかった。
あと少しで9月も終わろうとしているが9月いっぱいの初冠雪はまずなさそう。

今の段階の予想では10月5日ごろに北海道に入ってくる寒気が山で雪を降らせるレベル。
雪が降ったあと山頂付近が晴れないと気象台から雪は確認できないので、
旭岳の初冠雪、今年は10月6日以降になるのではないか。

ちなみに昨シーズン、旭岳の初冠雪は10月6日で9シーズンぶりに10月にずれ込んだ。
今シーズンも同様の遅さとなりそう。
気象予報士としては北海道の雪を見ないと秋が来たとは思えないのである。

テレビ朝日気象デスク 太谷智一

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