世界初確認!二枚貝によるマイクロプラスチック取り込みの仕組みとは?[2022/10/26 21:47]

二枚貝が体表からマイクロプラスチックを取り込む仕組みを、日本の研究機関が世界で初めて確認しました。

海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、おととし1月と去年5月、ほとんどエサを食べることのない二枚貝のシンカイヒバリガイを、1ミリの1000分の1にあたる直径1マイクロメートルの「マイクロプラスチック」を含む海水に入れる実験をしました。

その結果、シンカイヒバリガイのエラにある「前面エラ細胞」にマイクロプラスチックが多く取り込まれ、体内に入っていくことが確認されました。

JAMSTECによりますと、二枚貝のこうした仕組みを確認したのは、世界初ということです。

マイクロプラスチックは、プラスチックごみが砕かれたり分解されたりしたものです。水中の汚染物質を吸着するとされ、これを体内に取り込んだ海洋生物を食べると、人体にも害になる可能性が指摘されています。

ただ、これまで、海洋生物がどうやって体表面からマイクロプラスチックを取り込むかは研究例が少なく、よくわかっていませんでした。

今回、二枚貝で体内に取り込む仕組みを確認したことでマイクロプラスチックよる海洋生物への影響の解明が進むものとみられます。

実験を担当した生田哲朗副主任研究員は今後、マイクロプラスチックを取り込んだ際の生物の体内への影響も調べるということです。

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