南極上空のオゾンホール 直近10年で2番目の大きさに 「状況は変動の範囲内」気象庁[2022/11/25 21:05]
南極上空にできる「オゾンホール」について、今年は例年より大きく、最大で南極大陸の2倍ほどの大きさになったことが分かりました。
「オゾンホール」は、太陽から降り注ぐ紫外線から生態系を守る効果がある「オゾン層」でオゾンの量が極端に少なくなる現象です。
気象庁によりますと、南極上空のオゾンホールの面積は10月5日に最大となる2640万平方キロになったと分析されました。
南極大陸のおよそ2倍にあたり、直近の10年では2番目の大きさで、観測史上では10番目の大きさです。
オゾン層の破壊につながるとされる複数の現象の一つである、上空でマイナス78℃以下になる領域が、例年より長い間続いて広がったことが原因だと分析しています。
ただ「今年の状況は年ごとの変動の範囲内」と説明していて、最もオゾンホールが大きくなった2000年以降、オゾン層は回復傾向にあるとしています。
気象庁は例年、南極地域観測隊とともにオゾンホールの状況などを現地で観測していて、現在も5人が昭和基地に向かっています。