オミクロン株の「BQ.1.1」系統と「XBB」系統に抗ウイルス薬が有効との研究結果[2022/12/08 07:00]

 欧米などで増加しているオミクロン株の「BQ.1.1」系統とアジアで増加する「XBB」系統について、一部のコロナ治療薬が有効だとする研究結果を東京大学などの研究グループが発表しました。

 東京大学の河岡義裕特任教授らの研究グループはアメリカなど欧米諸国で増加しているオミクロン株のBQ.1.1系統とインドやシンガポールなどを中心に拡大しているXBB系統について治療薬の効果を調べました。

 その結果、国内で承認を受けている「レムデシビル」「モルヌピラビル」「パキロビット」の3種類の抗ウイルス薬はウイルスの増殖を抑制する効果が従来株などと同じ程度あることが分かりました。

 一方、ウイルスの細胞への感染を妨害する抗体薬「ロナプリーブ」「ソトロビマブ」「エバシェルド」とアメリカで使用が許可されている「ベブテロビマブ」はいずれも効果がありませんでした。

 河岡特任教授は「BQ.1.1系統とXBB系統のウイルスに対し、抗体薬は有効ではないが、抗ウイルス薬は有効なので、これらのウイルスの治療は抗ウイルス薬で対応していくことになる」としています。

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