【南極観測隊】南緯60度、カイワレ大根の初出荷[2022/12/09 15:00]

=12月8日(木)=
観測船「しらせ」は、南緯60度を通過しました。
「叫ぶ60度」と言われていますが、いまのところ波は穏やかです。
時折、大きな氷山が現れることも増えてきました。

甲板から見える外の景色は毎日変わるので新鮮なのですが、船内での生活は単調になりがちです。
そんな中、一部の隊員でちょっとしたブームになっているものがあります。

それは… 「カイワレ大根」の生産です。

緑の食材が減ってくる年末に向けて、食卓に彩りを添える救世主として二代目観測船「ふじ」(1965〜1984年)の時代から、乗員たちによる「カイワレ大根」の生産が行われていたそうです。

誰でも「カイワレ大根」の生産者になることができるということで、プラスチックの容器やペットボトルなどに種をまいて、一生懸命「カイワレ大根」を育てている隊員たちがいるのです。
なかには「カイワレ成長日記」を毎日つけている方や、
南緯50度の船の揺れで部屋中がカイワレだらけになってしまった方も…

そしてきょう、記念すべき“出荷第一号”となったのは、奥多摩町立古里小学校の教員、野田豊さんが育てた“野田農園”のカイワレです。
(※出荷=食堂に持っていき計量、その後サラダになります)
愛情をいっぱい注いだカイワレを出荷する野田さんの目には涙…はなかったですが、なんだか誇らしげな表情をされていました。

これからも様々な“農園”で育てられたカイワレの出荷を楽しみにしたいと思います。


報道局 吉田遥 神山晃平

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