まだ紅葉が美しい!自然豊かな都心の穴場スポット[2022/12/09 18:07]

 日中は2日続けて、穏やかな日差しが降り注いだ東京都心。意外な場所で、紅葉がまだ楽しめます。

 それは東京・港区役所です。

 お役所のどこに紅葉スポットがあるのかというと…。区役所にある食堂。東京タワーを一望でき、職員以外でも利用できます。人気のカツカレー650円は、野菜がごろっと入ったコクのあるルー。ただ、紅葉は終わったようにも見えますが…。

 港区総務部人事課・渡邊友香さん:「こちら出るともう少し見えるのでどうぞ」 
                  
 食堂から出た廊下。まさに穴場スポットから見ると…。まだ色付いた木々が見えました。ここ1、2年で観光客が急増していました。

 港区役所職員:「気持ちちょっと、利用客増えてるなとは思いました。いろんな人が来て発見してもらっているというのはすごくうれしいですね」  
                 
 SNSや口コミで“密かに広まった”とする説が有力です。知らずに来た客も多く、思わぬ隠れスポットを満喫しました。

 近くで働いている人:「この近くで働いていて食堂があるので来てみました。ほんとですね。きれいですね。私もじゃあSNSに上げてみます」

 在宅勤務の合間、昼食に来た人:「東京タワー見えてリーズナブルな値段。そういう意味では穴場かなと」  
               
 穴場の食堂の、穴場紅葉スポットを紹介すると。

 在宅勤務の合間、昼食に来た人:「東京タワーも見えて、紅葉も見られて、これすごくきれいですよね。一望できて最高ですね」

 さらに穴場すぎるスポットが、同じ港区にありました。

 男性:「今年はなかなか色がさえてる。当たり!大当たり!」

 赤や黄色のグラデーションが美しく、見頃を迎えたのは港区にある「自然教育園」です。

 フランスからの観光客:「東京の中に自然があって良い。日本の秋はとてもすてきです」 
                   
 グーグルアースで上空から見ると…その言葉通り東京の真ん中に、ぽっかり緑が残されているのが分かります。春は桜…初夏には新緑と四季折々の自然が手付かずで残されたこの場所。都民でもあまり知らない場所に、海外や都外からも人が訪れています。
    
 静岡からの観光客:「こんなに良い所なのに人がいないのが穴場感たっぷり」
    
 スウェーデン在住日本人:「自然のままの状態で育っている」
           
 これほどの自然が開発されず残されたのは、数奇な巡り合わせが重なったからです。

 女性:「ふつうはどんどん開発されるのに、末代までこれを見ることができるので感動しますね」
                 
 樹齢300年とも言われる松。江戸時代、高松藩の大名屋敷として利用されていたこの地。明治時代には、接収され海軍・陸軍の火薬庫として。大正から戦後にかけては、皇室が利用していました。つまり軍や皇室の管理となったため、開発を逃れ、奇跡的に手付かずの自然が残されたという次第です。

 国立科学博物館附属自然教育園・下田彰子さん:「日々忙しいなかで自然の流れを感じてほしいですし、多様な植物を楽しんでほしい」

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