雅子さま59年の歩み 天皇陛下と29年間の絆[2022/12/09 18:40]

 皇后・雅子さまが9日に59歳の誕生日を迎えられました。誕生日にあたり発表された文書には人生のちょうど半分を過ごした皇室への率直な思いが込められていました。

 誕生日に際してのご感想:「今年もこうして無事に誕生日を迎えることができますことを有り難く思います」

 9日に59歳を迎えられた雅子さま。そして、皇室に嫁いでからの日々を振り返られました。

 誕生日に際してのご感想:「皇室に入りましたのが平成5年6月9日、ちょうど29歳半の時でした。本日の誕生日で、その時からちょうど29年半になります。いつの間にか人生のちょうど半分ほどを皇室で過ごしてきたことに感慨を覚えております」

 人生のちょうど半分、長い年月を皇室で過ごされた雅子さま。

 1963年12月、小和田家の長女として雅子さまは東京の虎の門病院で誕生されました。

 幼少期の多くを海外で過ごされ、アメリカのハーバード大学を卒業し、1987年には、外務省に入省。天皇陛下との出会いは、その前の年のことでした。

 東宮御所で行われたスペインのエレナ王女を歓迎する式典で出会われたお二人。その時、天皇陛下は雅子さまについて「非常に強い良い印象を受けた」そうです。

 一度は、皇室に入ることを断られたという雅子さま。その心を溶かしたのは、天皇陛下の熱烈なアタックでした。

 これまでのキャリアを捨て、皇族へ。

 雅子さま:「皆様からは『頑張って下さい』と励ましの言葉を頂いた」

 ご結婚が決まった時、天皇陛下は33歳の時、雅子さまは29歳です。

 天皇陛下の想いは、雅子さまの言葉からもうかがえます。

 雅子さま:「不安や心配がおありでしょうけれども、雅子さんのことは、僕が一生全力でお守りしますからというふうにおっしゃって下さいました」

 和服姿で、海外から要人と話される雅子さま。結婚後は、国際親善にも力を入れられました。

 しかし周囲からの期待は、お世継ぎ。

 皇太子殿下(当時):「あまり周りで波風が立ちますと、コウノトリのご機嫌を損ねるのではないかというふうに思います」

 そして雅子さまが37歳の時、待望の長女・愛子さまが誕生。

 雅子さま:「本当に生まれてきてありがとうという気持ちでいっぱいになりました。今でも、その光景ははっきりと目に焼き付いております。生命の誕生…」

 その愛子さまも去年、成年皇族になられました。初めての記者会見の時、両陛下は。

 皇室解説者・山下晋司氏:「ご両親としては心配でたまらなかったと思うし、どの部屋か分かりませんが、お近くで固唾をのんで、心配で心配で近くで祈っておられたのでは」

 先月の公務ではこんなシーンも…。

 東京国立博物館の「国宝展」を訪問された時のこと。報道陣を前に、熱心に作品を鑑賞される、両陛下と愛子さま。雅子さまが陛下に何か耳打ちするようなしぐさをされています。

 すると…。

 担当者:「この位置で手前に来て頂ければ。ちょっといったんお待ち下さい」

 立たれている位置を変え、愛子さまの顔がよく見えるように。

 これは、愛子さまがカメラに映りにくいことに気付いた雅子さまが、天皇陛下に伝えられ、撮影し直しになったそうです。

 医師団は、雅子さまの体調について。

 医師団見解:「皇后陛下には御快復の途上にあり、依然として御体調には波がおありです。そのため大きい行事の後や行事が続かれた場合には、お疲れがしばらく残られることもあります」

 長年、皇室をみてきた専門家は、公務がハイペースで続いていることは雅子さまの体調に変化があったことを示すと話します。

 皇室解説者・山下晋司氏:「皇后陛下ご自身が相当自信を深めてこられたのでは」

 9月には、エリザベス女王の葬儀に参列するためイギリスをご訪問。黒いマスク姿が話題になりました。

 その後、栃木、沖縄とハイペースで地方公務が続き、先月は兵庫県を訪れられています。

 皇室解説者・山下晋司氏:「地方にお出ましになると非常に多くの人が歓迎する。そういう国民の声、歓迎ぶりが自信にもつながっている」

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