埼玉で住民説明会 除染土の福島県外初の再生利用実証事業 環境省[2022/12/16 23:48]
環境省は福島県内の除染作業で出た土を再利用するための実証事業の住民説明会を埼玉県所沢市で開きました。
環境省・新井田浩参事官:「この除去土壌は非常に量が膨大であるため、(福島)県外最終処分にあたりましては処分量をできるだけ減らすことが鍵となっております。福島県外でも実証事業を行い、改めてその安全性を確認する事としたものでございます」
「除去土壌」は東京電力・福島第一原発の事故の除染作業で出た土のことで、「除染土」などとも呼ばれています。
国は、放射性物質の濃度が基準値を下回るものは公共工事などで再利用する方針で、そのための実証事業を進めています。
すでに福島県では行われていましたが、環境省は16日、所沢市の環境調査研修所の芝生広場で行う福島県外で初めての実証事業の住民説明会を開きました。
説明会は事前に予約した近隣住民およそ50人が対象で、一般には公開されませんでした。
計画では、福島県の中間貯蔵施設から運んだ基準値を下回る除染土を1メートルほど掘った穴に20立方メートル、重さにして30トンほど入れ、別の土で覆って芝生を育て、周辺への影響などを調べます。
土に浸透した雨水は貯水槽に集め、安全性を確認した後下水道へ流す予定です。
環境省の実証事業は東京都の新宿御苑や茨城県の国立環境研究所でも検討されています。