心臓マッサージ、人工呼吸、AEDなどの「一次救命処置」 約3割が「知らない」[2022/12/21 23:33]

 心臓マッサージや人工呼吸、AEDの使用といった「一次救命措置」について、およそ3割の人が「知らない」ことが日本赤十字社の調査で分かりました。

 日本赤十字社は先月、全国1200人の15歳以上の男女を対象に、「一次救命処置に関する意識調査」を行いました。

 その結果、事故や急病で呼吸が止まった人に対して、救急車が到着するまでに行う取り組みである心臓マッサージや人工呼吸、AEDの使用といった「一次救命措置」について、31.1%が「名前も行う取り組みもイメージできる」と答えたのに対し、29%が「名前も行う取り組みも知らない」と答えました。

 また、現実の場面で一次救命処置を実践できるかについて、「できないと思う」と答えた人はAEDで25.5%、心臓マッサージで33.9%、人工呼吸で50.6%と半数を超えました。

 実践できない理由として、人工呼吸では27.5%が「新型コロナがうつるのではないかという不安があるから」と答えました。

 また、「自分が対応した相手が死亡したり、状態が悪化したりすると怖いから」が心臓マッサージで5割を超え、「とっさにやり方を思い出せないだろうから」がAEDでは56%と最も多くなりました。

 日本赤十字社は「一次救命処置は居合わせた人がすぐに実践することで、大切な命が守られる可能性が高い重要な手当で、子どもが大人の命を救った事例もある」として、日赤が各地で行う講習などを通じて方法を学んでほしいと呼び掛けています。

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