南海トラフ地震 発生確率は20年以内に「60%程度」に引き上げ 地震調査委の最新試算[2023/01/14 17:02]

 政府の地震調査委員会は13日、日本各地で想定される巨大地震の最新の発生確率を発表しました。南海トラフ地震については今後20年以内に発生する確率を「50から60%」を「60%程度」に引き上げました。

 地震調査委員会は、日本各地の活断層や海溝型地震を対象に長期的な地震の発生確率を試算し、年に1回公表しています。

 13日に公表された最新の評価によりますと、九州東部から駿河湾にかけての南海トラフを震源地とする巨大地震の20年以内の発生確率が「50から60%程度」から「60%程度」に引き上げられました。

 また、千島海溝沿いの北海道・十勝沖を震源地とするマグニチュード8クラス以上の地震も、20年以内の発生確率が「3%」から「4%」に引き上げられました。

 発生確率は地震が一定周期で発生する前提で算出されているので、想定した地震の起きない状態が続くと、確率は時間の経過とともに上昇します。

 東京大学名誉教授の平田直委員長は「毎年少しずつ、発生する確率が着実に上がっていることを理解頂き、地震や津波への備えを進めてほしい」と話しています。

 今回の評価の結果は地震調査委員会のホームページでも公開されています。

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