予報士のつぶやき 雪崩は厳寒期も  2月は最多発生[2023/01/30 13:30]

きのう29日は
長野県小谷村や群馬県みなかみ町で
雪崩が発生しました。

雪崩というと、気温が上がる
春先のイメージが強いかもしれませんが
1〜2月の厳寒期も発生し、
特に2月は月別の発生件数が最も多くなっています。
(国土交通省の資料より)

■厳寒期は表層雪崩に注意
1〜2月に起こりやすいのは
雪崩の中でも表層雪崩というタイプです。
すでに積雪があるところに
短時間で大量の雪が降った時に
新雪が滑り落ちることで発生します。

今回雪崩が発生した
長野県小谷村の積雪をみると
年明けから20〜40cm台で推移していましたが
寒波の影響で24日は1日で60cmほど急増、
28日には最深積雪が今季一番となる
118cmを記録しました。
一般的に表層雪崩が起こりやすい
気象状況だったと考えられます。

■雪崩に巻き込まれないためには
表層雪崩は春先に起こる雪崩より
スピードが速く、時速は100〜200km
新幹線並みになるとも言われています。

雪庇や吹き溜まりができている急傾斜など
前兆現象に気づいたら
決して近づかないようにしてください。

国土の半分以上の地域が
豪雪地帯に指定されている日本。
地域住民の方だけではなく、
レジャーを目的に訪れる観光客一人一人も
雪崩に対する正しい知識を持つようにしましょう。


テレビ朝日気象デスク 久能木百香

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