雪山で相次ぐ雪崩「不安定な斜面立入りで発生も」専門家が警鐘[2023/01/31 19:35]

 全国的に雪山でウインタースポーツ中に雪崩に巻き込まれる事案が相次ぐなか、専門家は「不安定な斜面に人が立ち入ることで雪崩が引き起こされることもある」と警鐘を鳴らしました。

 今週に入って雪山に入った人が雪崩に巻き込まれる事案が多発していて、29日には群馬県みなかみ町でスキー場の外を滑る「バックカントリー」中の男性が巻き込まれました。

 30日は長野県小谷村で、31日には鳥取県の大山でも同様の事案が続いています。

 雪について詳しい防災科学技術研究所雪氷防災研究センターの上石勲特任参事は、ANNの取材に「地形などの詳しい状況は分からないが、3つの地域とも直前期に降った雪の量が多かったことなど、雪崩が発生しやすい条件がそろっていた」と指摘しました。

 気象庁などによりますと、3つの地域では、1月下旬の記録的な寒波で積雪が増加していました。

 こうしたことから「崩れやすい雪の層」の上にさらに降り積もることで発生する「表層雪崩」が共通する原因とみています。

 そのうえで「雪崩の発生は直前期の雪の量に左右されるが、不安定な斜面などに人が立ち入ることで雪崩が引き起こされることもある」と注意を呼び掛けました。

こちらも読まれています