予報士のつぶやき JPCZ=線状降雪帯 浸透する?[2023/02/01 12:41]

2月スタートは春の陽気となったところも
あす2月2日は冬に逆戻りです。
冬型が強まり、北日本では荒天となりそうです。
冬型の気圧配置が強まるときに
日本海側では発達したライン状の雪雲が
発生することがあります。
これがJPCZというもので
きょうはその呼び方について考えてみます。


■線状降水帯の雪バージョン?
JPCZの正式名称は
Japan sea Polar air mass Convergence Zone
日本海寒帯気団収束帯

馴染みのない言葉と漢字がずらっと並び
この言葉だけだと意味が伝わりづらいですね。
最近はこの言葉を『線状降雪帯』と
表現しているのをみかけるようになりました。

出水期に大雨をもたらす線状降水帯が
だんだんと世間に浸透してきたため、
線状降水帯=大雨になりやすい
線状降雪帯=大雪になりやすい
とどんな現象が起こるかが
イメージしやすくなりそうです。

メカニズムなどは異なりますが、
短時間で局地的に大雪をもたらすという意味で
線状降水帯の雪バージョンと伝えるのは
個人的には良いのではと考えています。

この言葉、今後はもっと一般に
浸透していくでしょうか。
専門用語を言い換えるのは
気象予報士や気象の専門家の方々の中でも
色々な意見がありそうです。


■気象用語・情報をより分かりやすく
極端な気象がだんだんと増える中、
気象庁から発表される情報も
顕著な大雨に関する情報、顕著な大雪に関する情報、
線状降水帯の予測情報など
それらに対応すべく増えています。

ただ、それが気象を専門にしている人だけではなく
一人一人に伝わらなければ意味がありません。

気象情報・専門用語と受け手との架け橋になれるよう
わかりやすく言葉を紡ぐのも
気象予報士としての大事な仕事の一つ…

伝わりやすい言葉についても
日々向き合って考えていきたいです。

テレビ朝日気象デスク 久能木百香

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