【独自入手】「死んだのがまずい」容疑者の会話“17分5秒”「ルフィの正体」とは?[2023/02/11 22:30]

1月、フィリピンの収容所とみられる場所で会話する、渡邉優樹容疑者(38)と今村磨人容疑者(38)。これはサタデーステーションが独自に入手した映像です。誰かの意図に基づいて撮影されたもので、メディアへの提供を含め、意図を持って外部に送られた可能性も高いものです。

サタデーステーション 2月11日OAより

【ルフィは誰なのか?否定する渡邊容疑者 口裏合わせも】
渡邉容疑者「ルフィでもないよって、俺は本当は言いたいのよ、まじで本当に、本当は本当のこと」
今村容疑者『だけど、俺がルフィだって言うのはやめてよ、このフィリピン内でも』
第三の男『それは別に聞かれても何も答えてないですよ。いや、そうだよって、(今村)磨人はルフィだし、あれだよって、全部そうなんだって言ってどうするんですか』
渡邉容疑者『だけど、俺的にはだよ、本当は、俺はメディアに言いたいんだよ』
今村容疑者『大丈夫だって』
渡邉容疑者『だって違う、違いますよって言いたいもん、そりゃあ、知らんよって、何十件出てきましたって、何十件って言われてもなってなるからさ、俺からしたらだよ?してないんだよ?』

2人はそれぞれ、Tシャツ姿。短パンに、サンダルを履いています。小型の扇風機やティッシュもあります。渡邉容疑者がタバコを吸ったり、目薬をさしたり、といった場面もありました。そして…

第三の男
『こっちに居てもライフセンテンス(終身刑)、日本に帰ってもライフセンテンス(終身刑)』

画面の左側から時々、映り込む、第三の男の手。この場では、少なくとも3人で会話をしていて、もう一人は左側に座っているようです。

渡邉容疑者『あなたは結局何でもいいかもしれないけど、俺はもう…』
今村容疑者『かばえるものはかばえる、かばうよ、もちろん俺が日本に帰ってね、何とでもなるからね、そういう話でしょ、基本』
渡邉容疑者『そこはでも、一回、本当に撤回しておこうか?』
今村容疑者『撤回っていうのは「俺がルフィだ」って言わなきゃいけないっていうこと?』
渡邉容疑者『いや、それは何でも良いじゃん、そんなことは。別に』
第三の男『正直に、「自分がルフィだ、ミツハシ」って…』
今村容疑者『言わないですよ、もちろん、あえて』
第三の男『隠し通すっすよね?』
今村容疑者『もちろん』
「ルフィ」や「ミツハシ」など、一連の強盗事件の指示役のアカウント名を出しながら、声も潜めずに、口裏合わせ行っていたとみられる3人。

【携帯電話の使用と情報収集】
今村容疑者
『今行ってこようかな』
『俺は早いのが有力ってことでしょ?今とりあえず、不起訴はあるんでしょ?』

容疑者たちが日本に強制送還される前に何が行われていたのか?容疑者たちの会話から、連続強盗の実態もみえてきました。サタデーステーションが独自入手した映像は17分5秒。動画は2人が頬杖をついている場面から始まり、誰がカメラをセットしたのかはわかりません。

渡邉容疑者『だけどさ、どっちみちほら、日本のニュースでもさ』
今村容疑者『何のこと?』
渡邉容疑者『名前を変えてさ…クスリやってますよとか』

渡邉容疑者らは、日本で自分たちが報道されている内容を、把握している様子です。
収容所職員に賄賂を渡すなどして、携帯電話を使っていたためと考えられます。

一方で、収容所内での携帯電話の利用は、徐々に制限されていったようです。

渡邉容疑者『ちょっとさ、どっちみち上手くいかないじゃん。弁護士と連絡をとってみてほしいよね、だって結構違うからさ、言ってることがさ。何時に来るって言ってた?さっき』
今村容疑者『時間はわかんない。きょう開けてないのさ、びびって、何にも開けてない。ロード入れるのか、下のところのWi-Fiは取られたらしいから、Wi-Fiは繋がらないからさ、ロード入れなきゃいけない』

およそ3年半前にビクタン収容所にいた人によると、「ロード」とは、SIMカードに入金して、携帯電話が使えるようにすることだと言います。

今村容疑者
『サーチされちゃうんで』

「サーチ」とは、定期的に入る警察の巡回のことで、携帯電話や違法薬物が没収されると言います。こうした捜索を、事前に把握しているかのようなやりとりもありました。

今村容疑者
『きょうサーチ入るんすかって、言ってました?』
第三の男
『あの夜のやつ』
今村容疑者
『夜?』

ビクタン収容所では、1月31日午前2時に捜索があり、携帯電話などが没収されています。今村容疑者は、携帯電話の没収を怖がっているような発言もしていました。

今村容疑者
『携帯だけね、ここにあるだけのね、ここにサーチだけ、サーチの方が怖いもんね』

「死んだのがまずい」そうつぶやいた今村容疑者。この直後に動画は切られ、終了します。この発言が、東京・狛江で起きた、強盗殺人事件のことを指しているのかは、少なくとも、この動画の中からだけでは確認できませんでした。

【日本への強制送還についても】

第三の男『いや、「なんとかなるんだ」ってなったらいいですよ。俺はその弁護士知らないし、俺も信じますよ、信じるしかないですよ。だけど、その弁護士が「いや本当にだめだ」ってなったら、もう、帰ってからの話をしなきゃいけないんですよ、俺らもどのみち一緒ですよ、今から打つ方法もないから。ローカルなんて無理だって言われてるし。だけど、例えば1週間違いでも、2週間違いでも、1ケ月なのか知らんけど、できることはあるじゃないですか、この辺で』

第三の男は、「日本に強制送還される前にできることはある」と、2人に訴えていました。

収容所内で思い通りにお金のやりとりができず、入金の把握も難しいと嘆く場面も…。

第三の男
『お金、車売るよとか、売らないよとか、それで…あれしたけどお金渡していない、渡せていない。ここにいるから。出たらだって自分で行かなきゃいけないでしょ』

今村容疑者『はい』
第三の男『他人が、俺の、その何て言うかな…ノーマルなアカウントなので、自分で行かないとお金引き出せないから。ここにいる限り、誰かに代理でお金を取りに行ってもらって払うってできないから。だからそういうのは、本当は本当もある。何ミリオン(何百万)も。それは俺の知らないところで、「知ってますか?」って言われれば「知らない」って。知らないとこで入れられて、何だろうってさかのぼったら、あーあれの件だなみたいな。普通に入れられているのはある』

【サタデーステーションが独自に入手した映像から見えたポイント】

■グループにおける今村容疑者の立場の変化

警視庁によると、特殊詐欺を行っていた当時のリーダーは渡邉容疑者で、小島容疑者は筆頭クラスの幹部で現金の回収や管理などの金庫番。

その下に“ハコ”と呼ばれるかけ子のグループが複数あり、今村容疑者はそのうち1つの取りまとめ役に過ぎませんでした。

しかし、収容所内とみられる場所で撮影された映像には、連続強盗事件においてはルフィとして指示役を担っていたことを伺わせるやりとりも

今村容疑者は、指示役のルフィやミツハシであることは隠し通すと話していました。

【その今村容疑者はフィリピンで豪遊する姿が目撃されている姿 付き人の存在も…】

番組が独自に入手した映像で指示役ルフィであることを否定しなかった今村容疑者。

現地で取材を続けると、豪華な生活をしていたことが分かりました。

まずは住まい。フィリピン・マニラ近郊のコンドミニアムの
平均家賃は3LDKで7万円ほどですが
今村容疑者が住んでいたとみられるマンションの家賃は少なくとも30万円以上。

夜の街で働く従業員からはこんな証言が…

「今村容疑者はいつも付き人と2人でお店に来ていました」

店では、こう呼ばれていました。

「(今村容疑者を)“ビッグボス”と呼んでいました。店の女の子と交際していて毎月生活費を援助していました 彼がお金持ちだと認識しています」

こちらも読まれています