【南極観測隊】時差ぼけのなか…“東南極最大”トッテン氷河に到着[2023/02/27 17:49]

2月25日(土)
昭和基地近くのリュツォホルム湾を出航してから走り続けること10日間。
観測船「しらせ」はきょう、東南極にあるトッテン氷河の流氷域に到着しました。
分厚く大きな氷山を間近で見ることができます。
出発して数日は、低気圧の影響で船が揺れることもあり、久しぶりの船酔いに悩まされる隊員もいました。

私たちはというと、予想外の“時差ぼけ”に悩まされております。
しらせは、きょうまでひたすら東に進んでいました。
毎日時刻帯の変更が行われるため、1時間ずつ睡眠時間が削られていき、朝は眠い、昼も眠い、夜は眠れない、深夜はカップ麺を食べる、日々に。
ついにきょう、昭和基地周辺では−6時間あった日本との時差は−1時間にまで縮まりました。

でも、時差ぼけを言い訳にはしていられません。
東南極最大規模の氷河ともいわれ、近年氷の融解が進んでいる可能性が指摘されているトッテン氷河沖で、その仕組みを解明するための観測がいよいよ始まります。
64次隊では、過去に設置した観測機器から貴重なデータを回収するほか、海水の水温・塩分データの取得や、海底地形の調査などが行われる予定です。
観測は来月中旬まで続きます。そのころまでには時差ぼけを直さねば…

報道局 吉田遥 神山晃平

こちらも読まれています