予報士のつぶやき 線状降水帯予測 2倍の計算能力に[2023/02/28 12:44]

あす3月から気象庁の予測精度が向上します。
向上するのは「線状降水帯の予測」で、
現在運用中の約2倍の計算能力をもつ
線状降水帯予測スーパーコンピュータの
稼働が始まります。

線状降水帯が発生すると
非常に激しい雨が同じ場所で降り続く恐れがあります。
そのため、気象庁は去年2022年6月から
線状降水帯が発生する可能性がある場合、
半日程度前から気象情報の中で
呼びかけを行っています。

ただ、線状降水帯の予測は難しく、
2022年出水期の予測の的中率は
2割程度にとどまりました。

■都道府県単位や強い降水の予測へ
今回の向上により、
現在は地方単位で行われている予測が
2024年には都道府県単位になり
対象地域が細かくなるなど
情報がさらに活用しやすくなることが
期待されます。

また、この高い計算能力により
今後は強い降水の予測がこれまでのコンピュータよりも
できるようになる見込みです。
この強い降水こそ、線状降水帯の核となるため
スーパーコンピュータが果たす役割は大きくなりそうです。

■線状降水帯予測の役割とは
まだ始まって1年も経っていない情報で
そもそも線状降水帯の予測が
どういったものなのかという認知度も
まだまだ上げていく必要があると思います。
早めの避難など
一人一人の防災行動に役立つ重要な情報です。
線状降水帯の予測情報=大雨となる恐れ
ということがますます世の中に浸透していくよう努めます。

テレビ朝日気象デスク 久能木百香

こちらも読まれています