マイナンバー制度違憲訴訟 最高裁が初の合憲判断[2023/03/09 17:30]
「マイナンバー制度」は憲法で保障されるプライバシー権を侵害し、違憲だとして、全国各地の住民らが個人番号の利用差し止めなどを求めた裁判で、最高裁は制度は合憲だとする初めての判決を言い渡しました。
全国各地の住民らは様々な個人情報をひも付けることができるマイナンバー制度は憲法で保障されるプライバシー権を侵害し、違憲だとして、個人番号の利用差し止めなどを求めて全国8カ所の裁判所に提訴していました。
そのうち3つの裁判について住民側は一審と二審で敗訴し、上告していました。
9日の判決で、最高裁は制度について「行政運営の効率化や国民の利便性向上を図ることなどを目的とするもので正当な行政目的を有する」と指摘しました。
そのうえで、個人情報の目的外利用や外部漏洩(ろうえい)を防ぐ措置も講じられているとして「個人に関する情報をみだりに第三者に開示、または公表されない自由を侵害するものではない」と述べ、プライバシー権を侵害せず合憲であるとの判断を示しました。
マイナンバー制度の合憲性について最高裁が判断を示したのは初めてです。
これで住民側の敗訴が確定しました。