【史上最早の発表か】東京 桜開花まで“あと1輪” 季節外れの暖かさ[2023/03/13 18:59]

 季節外れの暖かさで東京・靖国神社にあるソメイヨシノの標本木では「つぼみ」がどんどん成長しています。都心では14日にも観測史上、最も早い開花発表となる見通しです。


■都心の桜 開花まで“あと1輪” あす発表か

 つぼみがふくらんでいます。そのなかで花開いているのは13日午前8時すぎの時点で2輪。靖国神社にあるソメイヨシノの標本木。基準である5輪から6輪以上、花が咲けば開花発表。東京では統計史上、最も早い記録になります。

 13日午後2時。気象庁の職員が標本木の前に。1輪、2輪、眼鏡を外して3輪目を確認。そして4輪、リーチです。果たして…。

 東京管区気象台・小林與朗さん:「確認できたのは4輪です。咲きかけのものがあるが、しっかり咲いているのは4輪。ということで、きょうの開花の発表はありません。もう一度お伝えします。東京の桜の開花発表とはなりませんでした」

 残念ながら開花発表は、お預けとなりました。

 13日は活発な雨雲が関東から北日本を通過。昼前からあいにくの天気となった東京。実はこの時期に降る雨は「催花雨(さいかう)」とも呼ばれています。花に「早く咲け」と促す雨という意味です。

■隅田川沿いで 早咲き桜が満開

 ソメイヨシノの開花とはなりませんでしたが、この雨のなか都内では春の花々が見頃を迎えています。

 東京・葛飾区にある小菅西公園。白く可憐な花を咲かせているのはベニスモモです。

 隅田川沿いにある、その名も「さくら堤通り」では、ソメイヨシノよりも1週間ほど早く咲く大寒桜が満開。一足早く、お花見気分を味わう人々の姿が…。

 マダガスカルから来た人:「今が日本を楽しむベストな時期です」「桜を見られて、とてもうれしい」

 桜を見に来た人:「ここが初めのころに咲き始めて、あと次々と葉桜になっても1カ月ぐらいは色んな桜が咲きます」

■横浜で話題“黄色のじゅうたん”

 横浜市内を走る市営地下鉄グリーンライン。その車窓から見られる“黄色いじゅうたん”。この時期だけの“春の絶景”が話題になっています。

 約1500坪。バスケットコート12面分の広さの菜の花畑が地元住民や駅の利用客の目を楽しませています。

 通勤中の人:「一日これで頑張れる。良い気分になれる」

 横浜市民:「すごいですね。こんなに綺麗に一面咲いているところ、なかなか近くにない。良かったね。きれいなお花見られて」

 この菜の花畑が出来たのは15年ほど前。地主さんによりますと、以前オランダでチューリップ畑を見て花が持つ力に感動。地域活性化のため、花畑を作ろうと思ったそうです。周りには開花時期が異なる桜も植えられていて、現在はタイに似た淡いピンク色が特徴の「大漁桜」が満開。

 黄色とピンクが生み出す春の彩り。横浜市営地下鉄も沿線の新たな観光スポットとして、期待を寄せています。

 横浜市営地下鉄川和町駅・高村真市助役:「地下鉄に乗っているときには、ちょっと見下ろす形なので、道路沿いから見ると、映えるような写真が撮れると思う」

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