「あおちゃん」心臓移植のため今月30日に渡米へ 「ママ」と少しずつ言葉も[2023/03/25 23:27]

 1歳の娘のために海外での心臓移植を希望し、募金活動をしていた両親が30日に娘とともにアメリカに渡ることが決まりました。今後、現地で移植待機リストに登録し、手術を待つことになります。

 埼玉県の病院に入院している佐藤葵ちゃんは重症心不全を抱え、補助人工心臓などを着けて生活しています。

 感染症などのリスクがあり、両親は交互に病院で寝泊まりして葵ちゃんに付き添いながら去年11月、アメリカでの心臓移植に必要な5.3億円の募金活動を始めました。

 全国から募金が集まり、翌月に目標額に達し、アメリカの病院側などと渡米に向けた調整を続けていましたが、今月30日に葵ちゃんと家族が渡航することが決まりました。

 医療設備を備えたチャーター機で入院している病院の医師らとともに渡米して現地の病院に入院し、移植に必要な検査や移植待機リストに登録して移植手術を待つことになります。

 現在、葵ちゃんの容態は安定していて、「ママ」などと少しずつ言葉も話し始めているということです。

 両親はオンラインで渡航日を報告するとともに「募金の間に頂いた励ましの言葉や手紙に家族皆励まされて支えられました」「一日も早く元気に無事に手術を受けて帰ってこられるようにしていければ」と話しました。

 日本は世界的にもドナーが少なく、人口100万人あたりの臓器提供者は日本が0.62人なのに対し、韓国はおよそ14倍の8.56人、アメリカはおよそ68倍の41.88人となっています。

 3月25日現在、目標金額設定時の1ドル148円よりも円高になっているため、当初の目標金額よりも必要な費用が少なくなる可能性があり、募金に余りが出た場合は海外での移植を希望する別の子どもたちに渡す方針だということです。

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