国交省OBの民間企業への“人事介入”は事実 国交省が聞き取りし確認[2023/04/04 18:30]

 国土交通省の元事務次官が空港施設の民間企業に対してOBを社長にするよう求めていた問題で、国交省は元事務次官らから聞き取りをして働き掛けが事実だったと認めました。

 国交省によりますと、元次官の本田勝氏とOBの山口勝弘氏から3日、聞き取りをしたということです。

 本田氏は聞き取りに対し、民間企業「空港施設」の副社長だった山口氏を社長にするよう会社側に求めたことを認め、山口氏を副社長から社長にすれば「国交省として、あらゆる形でサポートをする」と発言したことも認めました。

 会社側からは「手続きを踏んで決定する」として受け入れられなかったということです。

 国交省は本田氏に対して「自覚を持っていただきたい」と注意喚起したと説明しました。

 一方、山口氏はおととし5月の「空港施設」の役員会議の場で自分を副社長にするよう主張し、その際、副社長にすることが国交省の意向と受け止められるような発言をしたことを認めたうえで「OBの皆さんが自分に期待していると想像したことによるもの」などと弁解したということです。

 国交省は「国交省が民間企業の役員人事に介入している疑いを招きかねない発言があったことが事実であると判明し、甚だ遺憾である」としています。

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