予報士のつぶやき 鹿児島の桜 やっと満開へ!?[2023/04/05 13:23]

2023年の春は、桜前線が異例の速さで北上しています。
すでに4月5日現在、ソメイヨシノ開花は秋田や盛岡まで到達していて、きょう5日は山形で満開の発表がありました。
そんな中、鹿児島では、まだ満開の発表がありません。

平年ですと、鹿児島の桜は開花3月26日、満開4月5日なので、開花から10日で見ごろになります。
ただ、鹿児島では近年、開花から満開までの日数が平年より多くなる傾向が続いています。
今シーズンは3月24日に開花してから、きょう4月5日で12日経っています。
暖冬だった2020年は開花から満開まで過去最長の18日もかかりました。

【開花〜満開までの日数(鹿児島)】
2022年 12日
2021年 13日
2020年 18日(過去最長)
2019年 15日
2018年 12日

桜の花芽の成長には冬の寒さによる休眠打破が必要です。
この冬、鹿児島では平年より暖かい日が多く、今年に入って最高気温が10℃未満だった日が4日しかありませんでした。
このため、休眠打破が十分に効かず、開花が順調に進んでいないのかもしれません。

4月5日午前の段階では、鹿児島の標本木は七分咲きとのことです。(気象台確認済み)
ただ、気象庁は2021年に満開の定義を少し修正したため、七分咲きでも満開発表をする可能性があります。
同時に八分咲きにならなくても「満開」という定義なのです。

【さくらの観測指針(気象庁)】
開花:5〜6輪の花が咲いた日(胴咲きによる開花は含めない)
満開:咲き揃った時の約80%以上が咲いた状態(同時に咲いている状態である必要はない)

鹿児島など九州では、7日(金)にかけて前線通過で、雨や風が強まる恐れがあり、「満開」を楽しめる時間は少ないですが、週末は晴れてお花見チャンスとなりそうです。

テレビ朝日気象デスク 荒嶋恵里子

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