「きょう富士山 薄いね」東京2日連続で“黄砂”観測 満開の桜スポットにも影響が[2023/04/14 19:38]

 東京では2日連続で黄砂を観測しました。影響は各地に広がっていて、桜が満開の絶景スポットでも異変が起きていました。

■東京で2日連続黄砂を観測 影響続く

 14日に黄砂が観測されたのは2日連続となる東京。そして、名古屋と札幌の3カ所です。ただ、観測されていない場所でも各地で異変が起きています。午前10時ごろに撮影された富士山周辺の写真です。地元の人は違和感を感じていました。

 撮影者:「『きょう富士山薄いね』と話が出ていて『朝から薄いよね』と。近くの景色ははっきり見えるのに富士山と手前の山だけ薄く見える。いつもと違う」

 先月、快晴だった日の同じ時間に撮影した写真です。

 撮影者:「やっぱり黄砂の影響かなと」

■満開の桜スポットにも影響が

 12日に黄砂が観測された青森県。14日は新たに観測はされていませんが、景色はかすんでいて、対岸の見通しがかなり悪くなっています。

 その青森は今、桜シーズン真っただ中。黄砂はお花見の絶景スポットにも影響を与えています。

 「日本三大桜の名所」の一つともいわれている青森県の弘前公園。13日は満開になり、これまでで最も早い記録です。ただ、ピンク色の桜が映える青空が14日は見られません。公園内にはソメイヨシノを中心にシダレザクラや八重桜など52種類、約2600本が美しく咲き乱れます。去年は開花が14日でしたが、今年はその前日13日にすでに満開となりました。「さくらまつり」は21日からの予定でしたが、急きょ、6日前倒して15日から開催することに。

■「日本三大桜の名所」今が満開

 異例の早さで北上する桜前線。九州から追い掛けている人がいました。

 桜前線を追い掛ける人:「(Q.どこから来た?)九州、熊本。桜前線を追い掛けて。弘前は(見頃が)25日くらいと聞いていたが、今年は10日早いということでやっと追いついた」

 全国の桜の名所を巡り、満開の桜を撮影。ただ、14日は狙っていた景色が撮れません。

 桜前線を追い掛ける人:「きょう、残念なのは岩木山が見えない。黄砂の影響だと思う。残念。桜と岩木山を入れたい」

■黄砂の影響を心配する観光客も

 空が澄んでいる時には青森県の最高峰「岩木山」がはっきりと見え、桜とお城、岩木山の絶景コラボが楽しめます。しかし、14日は黄砂の影響なのか空全体が白くかすんでいて、岩木山はかろうじて見える程度です。

 大勢の人たちが一様にスマートフォンを構える先に一体、何が…。満開の桜が広がるなか、白くかすんだ空が見えます。よく見ると、ハート型です。桜の花びらが作るハートマーク。大人気の撮影スポットです。青空ならもっときれいに見えたはず…。幼い子どもを連れてきた母親は黄砂の影響を心配しています。

 日本列島には週末、再び黄砂が飛来してくる見通しです。

■ネモフィラ×菜の花“春の競演”

 週末を前に、茨城県の観光地では平日にもかかわらず朝から大行列が。

 人々が一目散に向かった先には今だけの特別な絶景が広がっていました。丘一面に咲き誇るのは平年よりも早く見頃を迎えた530万本ものネモフィラ。まるで青いじゅうたんのようです。

 茨城県の「国営ひたち海浜公園」。春に咲き誇るネモフィラが、今年は平年よりも1週間早く、見頃を迎えています。15日にも満開になる見込みです。

 青と黄色。春を象徴する「ネモフィラ」と「菜の花」が色鮮やかに共演しています。

 黄砂が日本列島に飛来するなか、広い園内ではマスクを外している人もいれば、黄砂対策としてしっかりと着用している人もいます。

 来園者:「本当はマスクをとってもいいかなと思ったが、黄砂があったのでマスク。コロナよりも黄砂の方でマスクを着けている」

 コロナ前の2019年には、多くの人たちでにぎわっていたネモフィラ畑。しかし、コロナ禍では入場を制限。観光客がいないなかで満開を迎えていました。今年はコロナ前の活気が戻りつつあります。

 日本人だけなく、今年は外国人観光客も復活。ネモフィラが咲く時期には3700人ほどの外国人ツアー客が訪れる予定だといいます。ベトナム人のカップルは結婚前に訪れ、ネモフィラ畑をバックに記念撮影。

 園内にある観覧車からはネモフィラ畑や太平洋が一望できます。ただ、14日は黄砂の影響でしょうか、水平線は白くかすんで見えます。

 黄砂について聞いてみると…。

 アメリカから来た人:「ここに住んでいる人は中国から飛んでくる黄砂に対してマスクを着用したり、外で過ごす時間を制限する方が良いかもしれない」

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