「虐待は容認せず」教団の周知は不十分 元2世らの団体が再周知を求める[2023/05/12 17:05]

 教義による子どもへの鞭(むち)打ちや輸血拒否が児童虐待と指摘され、「虐待は容認していない」と信者に周知したエホバの証人に対し、元2世らで作る団体が内容が不十分として再周知を求めました。

 キリスト教系の宗教団体「エホバの証人」は国からの求めに応じ、10日付で信者に対して「児童虐待を容認していません」と周知したことが分かっています。

 信者に周知するための文書には子どもへの鞭打ちや輸血の拒否、教団から排斥された人を避ける忌避とされる行為に関してそれぞれ記されていますが、元2世らで作るJW児童虐待被害アーカイブは内容が不十分だと声明を出しました。

 具体的には「『児童虐待を容認していません』と言いながら、組織的に行った鞭打ちについて一切触れていない」としてます。

 輸血拒否に関しては「一人ひとりが自分で決めること」としながらも、同じ文章内で「(エホバの証人は)輸血を受け入れることはしません」と明確に記されているなどと指摘しています。

 そのうえで、鞭打ちは児童虐待に該当するため禁止し、これまで受けてきた信者の子どもたちのケアに取り組むこと、未成年者には医師が必要と判断した輸血などの治療行為を受けさせること、たとえ輸血を受け入れても排斥などの扱いにはしないこと、未成年者が排斥されても忌避する行為はネグレクトに該当すること。団体はこれらの内容を信者に再周知するよう、教団の日本支部に求めたということです。

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