「水のう」で家を守る 汚水の逆流に効く 超カンタンな作り方とは【ファスト防災】[2023/05/29 18:00]

突然ですが、「水のう(すいのう)」って聞いたことがありますか?
知っておくと、いざというとき、あなたの家を守れるかもしれません。

水のうは、「水嚢」と書きます。文字通り、土嚢(どのう)の中身が土ではなく、水になったものです。
この水のう、簡単ですぐに作れる大雨災害の対策として注目を集めています。

台風や集中豪雨など、毎年のように起きる都市型水害で、特に気を付けたいのが「汚水の逆流」です。豪雨の時には下水管がいっぱいになると汚水が逆流し、トイレや風呂、洗濯機の排水口から水がふき出すことがあります。

そこで、水のうの出番です。

防災士の松丘夕子さんにご協力をいただき、早速作り方をご紹介します。

1、45リットルほどのポリ袋を2枚用意します
2、ポリ袋を2重にします
3、水を3分の1から半分ぐらいまで入れます
4、空気を抜きながら口をきつくしばります

これだけで完成。使い方も簡単です。

トイレの便器に別のポリ袋をかぶせて、便座の中に水のうを置けば設置完了。使用後は、ハサミなどで袋を破けば水はそのまま便器に流せます。水は引いたものの水道がまだ止まっている場合、中の水は生活用水などに活用できます。

水のうはトイレのほか、風呂や洗濯機の排水口の上に乗せても効果があります。

また、別の使い方もあります。

段ボール箱の中に水のうを入れてブルーシートでくるみます。
玄関の前などに設置すると、簡単な防水壁にもなります。ホースがあると、設置場所で水のうが作れるので、運ぶ手間も省けます。

ただ、松丘さんは「水のうはいざというときに役に立ちますが、あくまで簡易的な手段。早め早めの避難に躊躇することがないようにしましょう」と話しています。

かつてなかったような規模や頻度で起きている大雨災害。一人ひとりの少しの知識と準備が、命や大切なものを守ることにつながります。

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