東京・多摩市内で旧統一教会が土地購入 多摩市長が着工中止を申し入れ[2023/06/21 19:40]

 旧統一教会が東京・多摩市内に取得した広大な土地について、21日、多摩市長は教団に対して新たな建物を建てないよう直接申し入れをしました。

 旧統一教会は、多摩市にある菓子卸売業・旧美多加堂が所有していたおよそ6300平方メートルの土地を去年4月に購入しました。

 市によりますと、教団は既存の建物を解体した後、新たに400床の宿泊機能を持つ研修施設を建てる計画だということです。

 近隣には都立高校や大学などがあるため、市民から不安の声が寄せられているといいます。

 教団が土地を購入したのは、去年7月の安倍元総理の銃撃事件の前でしたが、現在は国から宗教法人法に基づく質問権が繰り返し行使されています。

 阿部裕行市長は21日、教団に対し、既存の建物の解体・改修や新たな建物の建設などの一切の行為を行わないよう求める申し入れをしたうえで、会見で「市民の平穏な暮らしが脅かされる」「非常に不快感がある」と強調しました。

 教団側は「上層部と相談する」としたうえで、当初、26日から着工する予定だった解体工事を来月3日まで延期したということです。

 教団はANNの取材に対し、「申し入れの趣旨を受け止め、適切に検討させていただきます」とコメントしています。

 阿部市長は「建設を止める法的根拠はなく、申し入れはお願いにすぎない」として国に対し、「解散命令をするのかしないのか、一日も早く対応してほしい」と要望しました。

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