さいたま市の男子中学生の自殺で第三者委が報告書 遺族「失われた命は戻らない」[2023/06/23 23:59]

 5年前、さいたま市の中学校に通う1年生の男子生徒が自殺したのは部活動での不適切な指導が原因だと遺族が訴えていた問題で、市の第三者委員会は、不適切な指導が決定的な原因とは考えにくいと調査結果を明らかにしました。これに対し遺族は「4年も待ったが納得できない。失われた命は戻らない」と語りました。

 2018年8月、さいたま市の南浦和中学1年の男子生徒(当時13)がバドミントン部の部活動に向かう途中に自殺しました。

 遺族は、バドミントン部の顧問のきつい口調などの指導が原因ではないかと訴え、市の教育委員会は第三者委員会を設置して自殺との因果関係の調査していました。

 その結果、自殺には複数の要因が関与していて、部活動での顧問の指導は決定的な要因ではないと結論付けました。

 23日に行われた第三者委員会の会見には遺族も出席しました。

 男子生徒の母親:「今回の報告書については理不尽で納得できない部分もたくさんあります。失われた命は戻りません。4年も待ちました。気持ちは一切変わっていません」

 一方で、報告書は男子生徒の自殺後の学校の対応について、遺族の心情に寄り添うものではなかったと指摘しています。

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