予報士のつぶやき サウナも有効 暑熱順化のすすめ[2023/06/26 13:41]

沖縄や奄美の梅雨明けが発表され、梅雨前線は本州付近へと北上してきます。
前線とともに暖かく湿った空気も本格化して北日本から西日本は一段と暑くなりそうです。

今年もすでに暑さのニュースが多く取り上げられているのですが、35℃以上の猛暑日を観測したのは6/26現在で9地点(4県)のみ。

天気予報では25℃以上の夏日、30℃以上の真夏日でも熱中症への注意が呼びかけられているわけですが

「大げさじゃない?真夏のピークには35℃以上の猛暑日が続出するよね?」

と思っている人もいるかもしれません。

大げさではなく、実際すでに多くの人が熱中症で搬送されているのです。

総務省消防庁の発表によりますと、5/1〜6/18までに全国6895人が熱中症により救急搬送されています。
去年の同じ時期と比べて1600人以上多くなっていて、半数は65歳未満の人となっています。
6/26までに全国どこかで猛暑日となった日数は3日しかなく、30℃に届いていない場所でも高校生らが熱中症で搬送されたという事態も起きています。

なぜ、25℃〜30℃程度でも熱中症になるのか。

それは「まだ暑さに体が慣れていない」ということが理由の一つとして挙げられます。

そこで重要となるのは暑さに体を慣れさせる「暑熱順化(しょねつじゅんか)」です。

環境省によりますと
暑熱順化は「やや暑い環境」において「ややきつい」と感じる強度で、毎日30分程度の運動(ウォーキング等)を継続することで獲得できる
運動開始数日後から起こり、2週間程度で完成するといわれている
暑熱順化していれば、熱中症にもかかりにくくなる
とのことです。

サウナが大好きな私はふと暑熱順化にサウナも有効ではないのかと考え、日本サウナ学会代表で医師の加藤容崇先生にお聞きしました。

加藤先生によりますと

サウナは暑熱順化に効果的とのことです。

サウナに入ることで体温の上昇が緩やかになり、1回でも効果があるが、習慣的に入るとより効果的とのことでした。

私がサウナを好きになったきっかけは

サウナ→水風呂→休憩

でやってくる

「ととのう」

を体験したことです。

かつてテレビ朝日報道ステーションでもサウナが特集され、ととのうときの脳波を測定していました。

癒し、覚醒、瞑想のそれぞれの脳波の数値が上昇し、不思議なパターンで表れていたとのことです。

私の感覚としては目を閉じているのに目の前が明るくなり、リラックス感と少しの胸の高鳴りを感じています。

まさに、脳波の測定通りです。

具体的にととのった時の感覚を描写すると危ない人と思われるので、このくらいの表現にとどめました。

最近はサウナの「ととのう」の先にある「はばたき」という言葉も言われ始めているのです。

とにかく、サウナ後は心も体もとてもすっきりします。

今週は梅雨前線北上の影響で、雨やくもりでも30℃以上という日が関東などで増え、熱中症の危険度がワンランク上がります。

また、去年は6月下旬に猛暑日が続出して40℃を観測したところもありました。

真夏のピークはこれからです。

また、梅雨時は疲れもたまり心が晴れない日も多いですよね。

暑熱順化や疲れた心の対策にサウナはいかがでしょうか?

もちろん、無理はなさらずでお願いします!


テレビ朝日気象デスク 佐藤圭一

こちらも読まれています