「捏造ですね」 警視庁警部補が証言 起訴取り消し巡る国賠訴訟[2023/06/30 21:55]

 違法捜査で逮捕・起訴されたとして機械メーカーの社長らが国と東京都を訴えている裁判で、当時事件を担当していた警視庁公安部の男性警部補が事件について「捏造ですね」と証言しました。

 大川原化工機の社長ら3人は2020年、軍事転用が可能な噴霧乾燥機を中国などへ不正に輸出したとして逮捕・起訴されました。

 しかし、東京地検は再捜査の結果、輸出規制の条件に当てはまらない可能性が出たとして、初公判の4日前に起訴を取り消しました。

 これを受けて社長らは国と東京都に対し、損害賠償5億6000万円余りを求めて東京地裁に裁判を起こしていました。

 今月30日に行われた証人尋問で当時、事件を担当していた警視庁公安部の男性警部補が出廷し、大川原化工機側の弁護士に「公安部が事件をでっち上げたと思いますか」と問われると、「まあ、捏造ですね」と証言しました。

 また、裁判官から逮捕の理由を問われると「輸出自体は問題ないです。捜査員の個人的な欲でそうなりました」と述べました。

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