東京電力に原発運転の「適格性」を再確認へ 原子力規制委員会[2023/07/12 13:53]

 原子力規制委員会は、テロ対策設備の不備で運転禁止命令を出している新潟県の柏崎刈羽原発について、東京電力に原発を運転する「適格性」があるかどうか再確認します。

 規制委は2017年12月、柏崎刈羽原発6号機と7号機の再稼働を前提とした審査で合格を出しました。

 その際、重大な原発事故を起こした東電に原発を扱う技術的な能力があるか確認し、7項目の約束を取り付けた経緯があります。

 しかし、合格後に柏崎刈羽原発でテロ対策上の不祥事が相次いだため、「適格性」の再確認が必要だと判断しました。

 適格性は、東電が福島第一原発の廃炉に主体的に取り組み、やりきる覚悟と実績を示すことや、廃炉資金を確保するなど、具体的に検証するには時間がかかる項目も含まれます。

 これに対し、規制委による適格性再確認は意見聴取や記録確認などが主体となり、期間も3カ月程度となる見込みで、「形式確認」との批判は避けられません。

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