夏休み明け前後の若者の自殺防止、文部科学省が取り組み強化 厚労省などとも連携[2023/08/01 18:59]

 夏休み明けの前後で子どもや若者の自殺が増加する傾向があるとして、文部科学省などは自殺防止に向けた取り組みを強化しています。

 厚生労働省の統計などによりますと、去年の小中高生の自殺者数はおととしより41人増えて514人で、過去最多になりました。

 今年に入っても5月までで、すでに164人の児童や生徒が自殺によって命を落としている深刻な状況です。

 このような小中高生の自殺者の増加や夏休み明けの前後に子どもや若者の自殺者数が増える傾向があることを受け、文科省などは自殺防止に向けた啓発活動を強化すると発表しました。

 取り組みは8月1日から始まっていて、文科省や厚生労働省、こども家庭庁などが連携して実施します。

 文科省では、子どもたちの多くが利用する「YouTube」で自殺やいじめ防止などの相談窓口を紹介する広告を流したり、教育委員会や校長などの管理職を対象に児童や生徒の自殺予防に関する普及啓発を行うための協議会を実施します。

 また、夏休み前の7月に全国の教育委員会に通知を出していて、1人に1台配布されている端末を活用し、アンケートなどによって心身の状態や悩みを把握するなど、予兆を察知することや早期の対応を呼び掛けています。

厚生労働省は、悩みを抱えている人には、1人で悩みなどを抱えずに「こころの健康相談統一ダイヤル」や「いのちの電話」などの相談窓口を利用するよう、呼び掛けています。

▼「こころの健康相談統一ダイヤル」0570−064−556
▼「#いのちSOS」0120−061−338
▼「よりそいホットライン」0120−279−338
▼「いのちの電話」0570−783−556

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