予報士のつぶやき  2023年 台風の発生が少ない?[2023/08/18 14:22]

先日、お盆を直撃した台風7号は、近畿など西日本を中心に大きな被害をもたらしました。
まだ復旧作業が続いている地域があり、この先もしばらく猛暑が続きますので、
復旧作業中の熱中症や皮膚の感染症などに注意が必要です。

この台風7号の騒ぎの中で台風8号も発生していましたが、
8号は太平洋上で日本に影響がないまま消滅しました。

今年は6月初旬に台風2号が沖縄を直撃し、
台風6号も7号も列島に影響したため、台風ニュースが多い気がしますが、
8月18日現在、まだ台風は合計8個しか発生していません。
今のところ、過去最も台風の発生が少なかった2010年と同じペースです。

2010年は8月までに8個、年間で14個しか台風が発生せず、
統計開始以来、台風発生が最も少ない年でした。
台風の年間発生数は平均25個なので、2010年は半分くらいと言えます。
今年も8月後半で発生が8個というのは、2010年と同じ少なさです。

ただ、今年は平均発生数より多くなるという予測もあり、まだ油断はできません。
残り4カ月ほどで約20個の台風が発生するのでしょうか?
平均より少なく終わるのでしょうか?
個人的には、平均の25個に追いつくのは難しい気もします。

ただ、近年は台風の発生数が少なくても、日本近海の海水温が高いので、
勢力を強めて列島に近づき、大きな影響を及ぼす台風が増えている印象があります。

本格的な台風シーズンと言われるのは9月で、まだこれからです。
日ごろから、台風や大雨・暴風などへのイメージトレーニングや備えをしておくと、
いざという時に安心です。
台風や猛暑などの気象災害で命を落とさないために、天気予報をうまく活用してください。

テレビ朝日気象デスク 荒嶋恵里子

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