離婚後の「共同親権」導入案を提示 法制審部会がたたき台[2023/08/29 22:00]

 離婚後の子どもの養育を議論する国の法制審議会の部会で、両親がともに親権を持つ「共同親権」を導入する案を盛り込んだたたき台が示されました。

 現在の民法では離婚後の子どもについて、片方の親のみが親権を持つとする「単独親権」を定めています。

 一方で、離婚後も両親が親権を持つべきとの指摘などがあることから、おととし3月から法制審議会の家族法制部会が離婚後の子どもの養育について議論していました。

 今月29日の部会では、親権について両親の合意が確認できた場合には単独親権のみではなく、共同親権を導入する案を盛り込んだたたき台が示されました。

 一方、意見が対立していて子どもの利益とならない場合などには家庭裁判所が両親どちらかの単独親権を定めることができるとしています。

 共同親権の導入を巡っては、家庭内暴力や虐待がある場合に対応できないなどの懸念が根強くあり、今後、たたき台をもとに民法改正の要綱案の取りまとめに向けた議論が続けられます。

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