酷暑の教室 断熱改修訴える 学校を子どもたちが「安全に学べる場所」に[2023/08/29 21:25]

 猛暑での教室が命の危険が伴う環境にあるとして、市民団体や教室で過ごす高校生らが早急な教室の断熱改修を文部科学省に求めました。

 29日、地球温暖化などの環境問題に取り組む市民団体や高校生らが文科省で会見を行い、「教室は命の危険が伴う過酷な環境にある」と訴えました。

 文部科学省によりますと、公立小中学校の普通教室の95.7%でエアコン設備が導入されていますが、室温が十分に下がらないという事態が起きています。

 会見に参加した専門家は部屋の断熱が適切にされていないことが原因だと指摘しています。

 さいたま市の学校で実施された調査では、断熱の改修が行われた教室は未改修の教室と比べて室温が約7℃低くなったということです。

 会見に参加した長野県の男子高校生(18)は「エアコンを付けていても汗だくで、とても授業に集中できる環境ではない」と話すとともに断熱改修を進めることで、そこで過ごす児童生徒が地球温暖化について考えるきっかけにもつながると述べました。

 会見を行った団体は教室の断熱改修を目指して7月20日から活動の賛同者を募っていて、今月28日までに2万6000筆以上の署名が集まったということです。

 署名と要望書は永岡文科大臣に提出されて今後、各都道府県知事に対しても早急な改修を求めるとしています。

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