「はい論破!」「それってあなたの感想ですよね?」“マウント小学生”増加 親は困惑[2023/09/06 12:43]

 今、小学生を中心に、会話中に「はい論破!」などと言って、相手を言い負かそうとする子どもが増えているといいます。専門家は「孤立やいじめにつながる恐れがある」と警鐘を鳴らします。

■「それってあなたの感想ですよね?」も…

 先月末、都内の家庭では、母親と小学1年生の息子との間で、こんなやり取りがありました。

 母:「宿題もっと早くからやっておけば、良かったんじゃないの?」
 
 息子:「それってあなたの感想ですよね?」

 母親:「感想というか、えっ?教育的な指導じゃない?これはと思いながらも、モヤモヤします。自分が最後に言い切らないと気が済まないみたいな。何でこういう言い方になるのかな?と」

 小学1年生:「例えば、ケンカとかで『あなたの感想ですよね?』『だから、何ですか?』って、いつも言っている」

 別の家庭では、こんなやり取りがありました。

 母:「帰宅が遅くなるなら、ちゃんと連絡して!」

 息子:「じゃあ、ママが遅くなる時に何時に帰るとか、どこにいるとか、細かく連絡してきてるの?」

 母:「…」

 息子:「はい論破!」

 相手を言い負かそうとしたり、相手よりも自分が優位に立っていることを示そうとしたりする、いわゆる「マウント」です。

■背景に…専門家「自分のことをもっと見て」

 今、こうした“マウント小学生”が増えているといいます。背景には一体、何があるのでしょうか?

 教育に詳しい アルバ・エデュ 竹内明日香代表理事:「一種の承認欲求で、周囲に対して、自分のことをもっと見て、もっと認めてというその気持ちの裏返しが、自分の方が上なんだというマウントにつながったりしている」

 母親:「(小学4年生の息子が)『それってあなたの感想ですよね?』と私に口答えした。カチンときました。学校ですね。お友達が言っているんだと思う。これからどんどん違うことも勝手に吸収してくると思うので、ちょうど、そのことで悩んでいた」「住んでいるエリアにタワマンが多いので、『住んでいるフロア何階だから』みたいなことが子どもたちの会話である」

■親のすべき対応は?「真正面から否定せず…」

 こうしたマウントについて、専門家は次のように指摘しました。

 竹内代表理事:「その子自身が今度は対立、孤立してしまって、いじめられてしまうということもあるかと思う」

 では、すぐにマウント行為に及ぶ子どもに対し、親はどのように接していけば良いのでしょうか?

 竹内代表理事:「ただただ対立をあおるような言葉遣いをしているのであれば、真正面から否定せずに『人との関係がきちんと築けないわよ』『筋道を立てて対話や議論ができるようにした方が良いよ』ときちんと声を掛けてあげた方が良いと思う」

(「グッド!モーニング」2023年9月6日放送分より)

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